平成24年2月定例議会
3月6日 議案質問
<筒井議員>
○(歳出) 第3款地域振興費
(第1項) 地域振興総務費の内「東三河県庁」について質問します。
先日、私の事務所に豊田市足助町に住む日本大学の同窓生の大先輩から電話が入りました。
愛知県は東三河に県庁を作るようだが、自分達が住む西三河地域の事が一つも話が出ていない。そこで、是非、あなたも県会議員として長く続けておられるので、西三河にも県庁をキチント考えて欲しいとの陳情でした。
私は、同窓の先輩に対し「東三河県庁」なるものに付いての説明に大変苦慮いたしました。
大村秀章氏が知事選挙対策の戦略の一環として、県民の多くがわざわざ誤解をするような絶妙な名称(ネーミング)を付けて、選挙を有利に導いたのだと改めて感じた次第です。
先日も、豊橋市選出の議員からも、東三河県庁作られるのであれば、当然にこの地域の拠点である豊橋市に東三河県庁を作ってくれるのだろうとの素朴な問い合わせがあったと一般質問で、この議場にてお話をされました。
大村知事が言う東三河県庁を作る中味は、本当は東三河地方に関する行政を体系的に再編するだけのもので…正しく表現するならば県庁の組織の中の東三河県民事務所と新城設楽山村振興事務所を一元化したのが東三河総局だけのものを「東三河県庁」と言っているのです。
あえて簡単に東三河総局と言えばいいのに。
大村ひであき選挙の為に誰もが、あえて誤解して「期待と夢」をいだかせる東三河県庁というネーミングを付けた所がミソです。
県議会の総務委員会でも、東三河県庁なる名称(ネーミング)に付いて議論されたと聞いています。文書を見ても東三河県庁の名称にはカギカッコ「」が付いています。
実にカッコ付けされた東三河県庁。
この東三河県庁は、存在するようで実際は存在しない。即ち、ユウレイだと仲間の議員が語ってくれました。
(ユウレイなら、足が地に着くわけがありません。)
3月4日(日)愛知県全域に中日・朝日・毎日・読売等の各新聞に「広報あいち」の広報が、でっかく「全紙2ページ」にわたって税金を投入した大宣伝でした。
4月1日スタート「東三河県庁」みんなで明日の東三河をつくります。(こういったタイトルでした。) 虹の上に「東三河県」と書かれていました!
しっかり記事を読めば、どこにも東三河県庁なるものが完成し竣工したわけではありません。要するに効率良く運営するために従来からある県庁組織を再編成しただけのことです。
ことさら、東三河県庁とネーミングを付けた所が…まさに、誇大広告的を得意とする大村知事ならではです。
これだけ実在しない東三河県庁を大風呂敷で巨額な税金を投入して、宣伝する手法はもうこれくらいにしていただきたい。
ユウレイも虹も…すぐ消えさるイメージが重なります。東三河県庁をことさら税金を使って繰り返し宣伝なさることに釘をさしておきます。
今回の大々的な「広報あいち」によって、西三河にも県庁を、尾張名古屋では尾張名古屋共和国の独立の気運が県民の中で高まると推測します。
ここまで来たら、早急に西三河県庁を作ることと尾張名古屋共和国の独立をお認めになるべきではないかと、大村知事に率直にお尋ねします。 答弁を求めます。
もし、これを認めないとするならば、その理由等も合わせてお答えください。
(以上です。)
○第19号議案
知事等及び職員の給与の特例に関する条例等の一部を改正する条例の一部の施行期日を定める等の条例の制定について
―知事秘書に付いての質問です。―
単刀直入に、私は、今回特に反対です。
大反対であります。
連日…次の国政・次の政局と言って、自分の地域政党である陣営の勢力を誇示するように、あわよくば選挙時には推薦協力の話を持ちかけて、自民党、民主党、公明党の有力者に会っておられるようです。…さも、大阪の橋下市長の虎の皮を着ての演技に思えてなりません。 勢力を誇示するようにドンキホーテに従っていた従者の男 サンチョ・パンザがドンキホーテの鉄兜姿で演技しているようにしか私の眼には映りません。
大村知事の政変劇・政局演出で多忙の為自分の代理人として影武者的に働くような知事秘書が必要を言うことであるなら、何も税金でもって秘書を雇うことはない。まさに税金のムダ以外何ものでもない。
昨日の一部の新聞記事では、ここで知事に対立しても仕方がない「秘書」が主宰する政治塾や選挙活動に携わらないことを確認すれば認めようとする議員の声等があるとも報道されていました。 民主党県議団は当初は反対の声もあったが、いち早く「賛成」に廻ったとの内容でした。
私が所属する自民党県議団は知事秘書の公費負担には異論の声も数多くあり、これから意見の集約を検討中です。
(私共、自民党県議員団は党として知事秘書について一致した賛否は未だ結論を出していません。 賛成か、継続審議、反対するかは決まっていません。)
ここでハッキリと皆さんにお伝えしたい。
かつて、ナチス・ヒットラーに対して、当時のイギリスの首相チェンバレンは政治的・軍事的な脅威に何故かいつも避けるような宥和政策を示して、侵略を許し、歴史的にみて大失策であったと評されている。
自民党を裏切り、河村名古屋市長の時の勢いを借りて、自民党県議の大幅な過半数割れを期して、自らの勢力を拡大して県政運営を牛耳ろうとしたのが大村知事その人であること、又、今では橋下大阪市長に乗り換えている人物であることを決して忘れてはいけない。 (まだまだ、それを画策されている人物です。)
近くは、初めて名古屋市長選挙に立候補する河村たかし国会議員に民主党の名古屋市会議員が反対する中であえて、愛知県議員団が推薦して当選をさせましたが、数年後にはその河村市長と連携した大村知事に名古屋市内の民主党県会議員が歴史的大敗を私は今も記憶しています。
おのずと、民主も自民もヘコマセルのが目的の大村さんなのです。
大村知事の手招きに乗って、いくら条件を付けたとしても、知事秘書を認めれば、ますます大村知事は公然と本来の県知事の仕事を離れてお気に入りの知事秘書によって時間を作らせることによって、国政に対する政争・政局演出劇を激しくさせる絶好の機会を与えてしまったら後々必ず後悔します。
私はこれまで、歴代の仲谷、鈴木、神田知事という3人を見てまいりました。
議会における議員の質問に知事はご自身がメモを取られ、的確に知事に対する質問に誠実に、誠意をもって答弁なさっておられた。
しかるに、大村知事は1年目にして、議会開会中に不遜にも政治バラエティー番組「たけしのテレビ・タックル」に出演するなど、まるで緊張のカケラすらもない。 議員の追及するような質問には知事自らの政治責任を示すこともなければ、再三の求めにも一切応えず平然としている姿で。
愛知県政でもこれまでなかった知事の傲慢な姿です。 国会における総理大臣でもこんな傲慢な議会の姿はない。 過去にあるとすれば東条英機総理だけだった。
こんなにまで議会を軽視するのは、大村氏本人の資質8割、残り2割は我ら議員にも責任がある。 議会を指揮する岩村議長の責任もあると痛感します。 議会は今、死に体です。
その危険性は大なのです。(せめても…この知事秘書の件はしばらく継続審議とすべきです。)過小評価してはいけません。
大村知事は河村名古屋市長同様に特殊な「偉大なモンスター」であることを改めて議員の皆さんにもお伝えし、再度、各議員の皆さんが慎重に判断・行動されることを求めます。
そこで、大村知事に質問します。
私が述べた政務秘書への危惧に付いて、あなたの率直な所見を求めます。
(以上です)
<総務部長>
東三河県庁につきましてお尋ねをいただきました。
東三河県庁は組織をさい編成をしただけで実態がないのではないかという主旨のご質問でしたが、東三河県庁は東三河総局を核といたしまして担当副知事の下に東三河地域の県の機関が一体となって東三河振興に取り組むネットワーク型の推進体制を指すものであります。このネットワークを十分に機能させて、具体的な実を挙げていくことが肝心でございますので、東三河総局には政策と総合調整の機能を持つ企画調整部を新たに設置することとし、この企画調整部を司令塔に東三河の県の機関の総合力を結集して東三河の振興を図ってまいりたいと考えております。
また、市町村や民間組織を巻き込んで地域一丸となって東三河の振興に取り組むため常設の協議機関として新たに東三河ビジョン協議会を設置することといたします。
こうした新しい仕組みで東三河の様々な地域振興政策を積極的に展開してまいりたいと考えております。
また、今後西三河にも県庁をというような主旨のご質問もありましたが、本県はこれまでも県内のバランスある発展を目指しまして、各地域の特色をふまえた地域づくりに取り組んでまいったところでございます。このうち東三河は、地域資源の面で開発の潜在力が極めて強い地域でございまして、三河港の活用など今後さらに飛躍的な発展の可能性を秘めた地域であると考えております。
今後、こうした東三河地域の底上げを図り、愛知県全体の一層の発展につなげていくことが重要でございますので、全国に例の無いモデル的な取り組みとして東三河県庁をスタートさせることといたしました。西三河や尾張地域の発展ももとより大切でございまして、東三河県庁における成果も踏まえながらそれぞれの地域特性を活かした地域づくりのすすめ方を考えております。
<地域振興部長>
河村名古屋市長の南京事件発言による江蘇省への本県進出企業への影響についてでありますが、南京市にあります本県のサポート室からの報告によりますと、現在のところ南京市内の状況は普段と変わりなく、本県進出企業への大きな影響は見られないとのことでございます。尚、江蘇省政府は本県に対し、個別の政治家の言論が江蘇省と愛知県の友好関係を損なうことはない、江蘇省の各会と、愛知県・名古屋市の民間との正常な交流を阻止することは無いと言明しております。
本県といたしましては、河村名古屋市長の発言の影響等について今後の動向を注意してまいります。
<筒井議員>
大村知事におかれては昨日のTVタックルでの元気さがどこにもなくここでずっと休憩されているだけの状態であります。私は敢えてあなたご自身の考えを聞いているのでありまして、後の部長等の回答もそうですが、あなた自身の回答は無いのか、考えは無いのかともう一度お聞きしたいと思います。 議長におかれては議会の進行を図る上において、こういった黙っておれば済むというような知事の態度に対して、発言を促す一つの指導をしていただきたい。
<副知事>
東三河県庁に関しまして、お尋ねを頂いたところであります。
私から、お答えさせて頂きたいと思います。
私は、知事の東三河マニフェストの実現のため、昨年4月から東三河(豊橋)に居を移しまして、現場主義を第一に地域に密着して様々な課題の把握に努め、地元の生の声を精力的にお聞きすると共に積極的な意見交換をしてきたところでございます。
また、知事にも東三河に何度も足を運んでいただきまして、知事からは地元の熱い期待をしっかりと受け止めて取り組むようにと指示を受けておるところであります。
地元の市町村長さん、また経済界の皆様方、農業関係の皆様方、地元の皆さんとは東三河県庁作りのコンセプト作りの段階から幾度も協議を重ね、時には正直厳しいご意見もいただきました、そしてまた時には熱い激励を頂いたところでございまして、この一年こうした地域の思いにしっかりと応えられる東三河県庁作りに努めてまいりました。
いよいよこの4月から東三河県庁がスタートいたします、私は全国にも例の無い新しい組織をフルに活用しまして、地域の皆さんと一緒に東三河の未来を切り開いて参りたいと思いますので、引き続きご指導ご支援を宜しくお願いします。
<大村知事>
副知事より東三河に架ける熱い思いをお聞きいただきました。私も同じで東三河の振興に全力で取り組んでまいりたいと考えております。