令和元年103

令和元年(9月:議会)県民環境委員会

                     <議事録>

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

国際芸術祭(あいちトリエンナーレ2019)の中止となった企画展「表現の不自由展・その後」の企画の内容や出展に至る諸問題等、更に中止に至った経緯・更に「再開」等に関して、県民を代表する県議会・議員に向けて、一切の対応・情報提供をしていない。又、しようとしていない。

 

 

県の提案により「あいちトリエンナーレ2010」であり、予算も議会で議決してなりたっていることお忘れか?

 

 

大村知事から、一切対応するなと指示されているのか?

 

 

そうでないなら、なぜ企画展「表現の不自由展・その後」を事前説明・経緯・その後の対応、再開に付いて、我々に示さないのだ。

 

 

この問題の一連のこと、今回の当委員会でも議論されること必然なのに、平然とこの場に臨む神経がわからない。

 

 

@  局長、トリエンナーレ推進室長の所見を求める。

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室長 答弁)

 

 今回の件につきまして、議員の皆様にも、県民の皆様からの問い合わせに御対応いただいていると聞いており、ご迷惑とご心配をおかけしていることを心苦しく思っています。

 

 

 各作品の内容については、これまでのトリエンナーレと同様に、事前にはご説明しない形をとらせていただきました。議会軽視ではないということを御理解いただきたいと存じます。

 

 

 今回の展示に至る経緯、中止の経過、その後の対応、再開に向けては、8月16日に設置した「あり方検証委員会」の公開の場で、経緯等を明らかにしていただくとともに、調査会、委員会視察などの機会や各党幹部を通じて、ご説明させていただいているところであります。

 

 

 

 

 

(県民文化局長 答弁)

 

 初回の「あいちトリエンナーレ2010」を始めるに当たっては、議会の皆様に幅広くご議論をいただき、4回目の今日まで、こうしてトリエンナーレが続いてきたことは、常に議会の皆様に応援していただいたおかげだと思っております。

 

 

今回の件につきましては、議員の皆様のこれまでのご支援を考えますと、大変残念な状況となっており、誠に申し訳なく思っております。

 

 

 議員の皆様からの御意見、御指摘を真摯に受け止め、今後に向けて見直しを図ってまいりたいと考えています。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

ちょっと待ってください!今、各作品の内容については、これまでのトリエンナーレと同様に事前には説明しない形をとったと言われ、だから、決して議会軽視ではないと話をされた。

個々の作品については、そうかもしれない。

 

 

ただし、今回のような「表現の不自由展・その後」の企画展そのものについては、今年の47月末までにおける、これまでとは、まったく相違する異答のある意味で、大村知事ですら、展示企画そのもの、出展作品そのものついての異常性を認めるものであった。

 

 

すなわち、日本の一般的な国民ですら、日本の国・国民の尊厳を毀損するようなものであるとの危険性をすでに予感をしていたではないか!

 

 

通常ではないとしたら、展示そのものへの危険性を予知するならば、これまでない特別かつ重大な警備体制でもって、今回臨むべき姿勢が不可欠です。

 

 

その警備対応の費用を県議会全部の議員に求めるべきであったとすれば、議会との対話の緊急性があったはずだ。

 

 

A  この点をどう考えていたのか。事前に危険を予知しながら、展覧会を迎えた責任があるはずだ。再度答弁を求める。

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室長 答弁)

 

 企画展「表現の不自由展・その後」については、全体的に準備が遅れ7月に入っても、展示内容、方法等についての調整を行うこととなり展示が明らかになった場合の抗議等に対する体制準備についても遅れ気味となり、事前告知できる状態ではありませんでした。

 

 

 事前告知の必要性については、中間報告でも指摘されており、そうしたことができなかった点について責任を感じております。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

更に、調査会・委員会視察を通じて説明したと話されたが、すべて事後の話。ましてや「あり方検証委員会」なるものがあいちトリエンナーレ実行委員会でもって、設置が求められ、協議した経緯はなく、大村知事のご都合で、自分の意見に近いような人選をしたとする私的なご都合諮問の委員会との県民の声が寄せられている。

私自身も、検証委員会の傍聴の席で、それを心と肌で感じた。

 

 

B  常に、大村知事の独宴会の記者会見でもってマスコミ情報・インターネット情報で知らされるだけであった。あいちトリエンナーレ2019を所管する当委員会の委員長・副委員長・委員には室長、局長は具体的に説明すべきである。

 

 

無神経に平然と無機的に話をなさっておられるが、再度の答弁を求めます。

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室長 答弁)

 

 今回の事態への対応については、緊急性、迅速性を要する場面が多く、状況の説明について事後になった点については、お詫び申し上げます。

 

 

 先ほども申し上げましたが、議会軽視というつもりはございませんので、今後も議会の皆様には丁寧に説明をさせていただきたいと存じます。

 

 

 

 

 

(県民文化局長 答弁)

 

 繰り返しになりますが、今回の件についての、議員の皆様からの御意見、御指摘は真摯に受け止めております。

 

 

議員の皆様には、今後も丁寧にご説明をしてまいりたいと考えています。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

愛知県で現在も開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」を巡り、文化庁は9月26日、安全対策が不十分だったとして、補助金7,800万円の不交付を決めました。

 

 

もともと、少女像(慰安婦像)などを展示した企画展の趣旨説明や運営メンバーとの連携に…重大な欠陥があるなど、芸術祭の運営体制が、きわめてずさんであったこと等が、県の検証委員会の中間報告で浮き彫りになりました。

 

 

私自身も、県の検証委員会の公募に参加して出席し真剣に委員の発言に耳を傾ける努力を重ねました。検証委員会に2回・フォーラムに1回出席しています。

 

 

文化庁が不交付の理由としているのは、申請者の愛知県が『展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような』事態が起きる恐れを認識しながら、国に申告しなかったことを「手続きにおいて不適当な行動」としています。

 

 

文化庁によると、展示中止後に県は事前に企画展の混乱を予想して警察に相談していたが、こうした懸念は国にも申告もしていない点や事業の実現性や継続性において適正な審査を行うことができなかったとしています。

 

 

こうした実態は、検証委員会の委員の発言や、資料においても明らかで、本来ならば、あいちトリエンナーレ実行委員会において、今回の企画展の内容も一切示されず、協議も真剣にすることもなかったことが判明した。事実・・・誰と誰が協議して決定したかです。

 

 

トリエンナーレ実行委員会は名目だけの組織であって推進の実態は、大村知事だけ、そして津田監督だけで企画から決定までをやっていたことが明白になりました。

 

 

ましてや今日の混乱が大村知事の決断の間違いです。津田監督と不自由展側に任せてしまったことにあります。

 

 

同じように、津田監督は慰安婦像の出展に際し混乱を生じることを予見しながら、大村知事に再三、展示強行を求めました。

 

 

大村知事自身も、これを強行すれば、必ず「あいちトリエンナーレ」そのものが大変なことになるなと知り、慰安婦像を「パネル展示」にするなどを求めた(これも2度もです)。

 

 

しかし、判断力・決断力不足もあって、津田監督に押し切られたのです。

 

 

今では、「芸術の表現を守った人物」であることを自己アピールしているが、実態は、そのようなことは後付け理由であることは、事の経緯を見ればあきらかなことであります。

 

 

 問題は、大村知事は、今回の企画展の内容、必ず起きるであろう展示会場の安全性について、あいちトリエンナーレ実行委員会に示すことを一切しなかったことです。

 

 

これは組織図からすれば大村知事と津田監督による暴走であると思います。

 

 

ましてや、あいちトリエンナーレ実行委員会会長代行(実質的にはNo2)の河村市長にも、これまで一切、連絡、相談をして来なかったことは異常です。名古屋市はあいちトリエンナーレに協力して、22,000万円余の資金の供出。

 

 

名古屋市美術館をあいちトリエンナーレ会場にも提供しています。

 

 

これほどの大村知事の独裁、トランプ大統領をほうふつするような傲慢な姿勢には、県民は飽き飽きしているのです。

 

 

大村知事と河村市長のやりあいは、吉本新喜劇のようなものであります。

 

 

県議会の誰もが、今日の混乱になることへの連絡、相談もなかったことは、県民を代表する最高機関である議会軽視そのものであることを表明したい。

 

 

議会や議員が、大村知事の独善性に対して、はっきりとものを言わないようでは、県民から見放されると私は断言します。

 

 

  県民文化局長・トリエンナーレ推進室長は、かかる混乱が生ずる経緯を十分に承知していたはずです。

 

 

慰安婦像を含む作家の作品の出展のことで大村知事が2度も、作品の変更を求めたことも承知しておられるはずです。

 

 

  大村知事が津田監督に押し切られたが、今後起きるであろう事を思う時、あなた方は職責ある立場の者として大村知事に「助言・提言」する必要があった。

 

 

 

C  大村知事が思案している時、その後の事を考えると、転開を考えると、何らかの助言、提起をされましたか?

 

 

例えて言えば、この企画展の課題について、実行委員会を開催されるが良いのではぐらいはお話をされましたか?  答弁を求めます。

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 「表現の不自由展・その後」の展示、特に「平和の少女像」の実物展示につきましては、事務局としても、直接、不自由展実行委員会に対して、又は、監督経由で懸念を伝えましたが、変更されませんでしたので、知事に経緯も含めて説明し、相談させていただきました。

 

 

 その際、知事から、少女像の実物展示はやめてもらえないか、写真撮影はやめてもらえないかなどの強い要望が出されましたので、改めて津田監督を通じて不自由展実行委員会にお伝えしました。

 

 

 知事からも直接、津田監督にお話をしていただきましたが、知事は、憲法上の「事前検閲」にあたるような行為はよくないと考え、展示内容の取捨選択については、最終的には芸術監督の意向を尊重したものであります。

 

 

 知事には、具体的な対応策として、実行委員会の開催は提案いたしませんでしたが、不自由展への対応については、何度もご相談させていただきました。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

特別な助言・提言をすべき立場であった者が何にも言わなかったことへの責任についてお話をし、質問致します。

 

 

県の職員が責任の取れないような約束や、間違いをおかした指導・決定はあってはならないことは誰もが承知している。

 

 

しかし、県の職員でも(特に幹部職員)は、最高責任者が判断や決断に迷った時に、これを補佐する責任があることをここで表明します。

 

 

「事をした責任」だけでなく、「事をしなかった責任」は幹部職員にあることをどう理解するのかに付いてお尋ねしているのです。

 

 

今回の場面は、「3つ」あったと思います。

 

 

1つは・・・慰安婦像に付いて、大村知事がパネル展示を求めた機会。

 

 

(大村知事が、押し切られたままになった時。知事への助言、提言の機会が必要であった。)

 

 

D 「企画展側」と「トリエンナーレ実行委員会」で契約が成立しないことならば、それは「商行為」の問題である。

 

 

   事前検閲と騒がれる内容には当たらない。こんな助言すらも出来なかったのですか?答弁を求めます。

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室長 答弁)

 

 知事に相談をさせていただく前に、私から津田監督を通じて「表現の不自由展実行委員会」側と調整した場面において、展示内容に意見することは「検閲」に当たるということを「表現の不自由展実行委員会」側は主張していると聞いており、私から知事にそうした助言をすることはありませんでした。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

2つは・・・企画展の実行委員会との契約が大幅に遅れた時。この契約条項をどうするかの時です。契約も成立してないので、作品を搬入させない処置です。

 

 

E  企画展の実行委員会側との交渉過程において、一方的に「振り廻された」ことへの質問です。(答弁を求めます。)

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室長 答弁)

 

 作品の搬入については、他の作家と同様に「表現の不自由展実行委員会」から「参加同意書」を58日に受領した上で、進めていましたが、その展示内容、方法等の調整においては、検証委員会の中間報告にもあるとおり、何度もトリエンナーレ側から申入れ、お願いをしましたが、受け入れられなかったことがありました。

 

 

 そうした点について、「振り廻された」というご指摘を受けることについては、責任を感じております。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

3つは・・・知事ともっと具体的に、警察及び警備員の増員を真剣に

相談する時。京アニ事件を考えれば名古屋市消防局への要請を河村市長にでも求める助言があったはずです。

 

 

F  責任あるべき立場の責任者が適格に大村知事に直言が出来なかったことを私は、その任にあらずと率直な表現を致しますが、自らの責任も含め答弁をお二人に求めます。(お答えください!)

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室長 答弁)

 

 今回、こういう事態を招いたことにつきましては、室長として、誠に遺憾に存じます。

 

 

 少女像の展示につきましては、知事に相談する前に、当方から津田芸術監督に展示方法等について、何度か意見を申し上げましたが、

変更に至らず、結果として、知事から津田芸術監督に直接意見を言っていただく形となりました。

 

 

 知事からは、少女像の展示や写真撮影について、津田芸術監督を通じて、不自由展実行委員会を通じて強い要望を伝えたものの、不自由展実行委員会側に応じていただけなかったものであり、こうした権限のあり方等の仕組みについて、中間報告でも、指摘がされており、今後の検討課題であると考えています。

 

 

 

 

 

 

(県民文化局長 答弁)

 

・ 少女像の展示については4月に報告を受けてから、私からも強い要望という形でパネル展示への変更をお願いしてまいりましたが、結果として、こういう事態になりましたことについては、誠に遺憾であり、局長としての責任は重く受け止めております。

 

 

 トリエンナーレの組織の在り方、ガバナンスにつきましては、中間報告でも指摘されており、次のトリエンナーレに向けて見直さなければならないことだと考えております。

 

 

 私といたしましては、現時点では、トリエンナーレの残された会期について、安心・安全な運営ができるように全力を尽くしてまいりたいと考えています。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

G  次に、企画展を出品した「「表現の不自由展・その後」実行委員会との契約書の締結日を読み上げてください。

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 令和元年71日です。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

H     この令和元年7月1日。

おかしいですよね!契約の期日を繰り上げていませんか?(絶対おかしいですよ)(答弁を求めます。)

 

 

  何で、こんなことしたのか、しなければいけなかったのかについても詳細に話をしてください。

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 今回、「表現の不自由展・その後」実行委員会からは、5月8日付けで、芸術祭への参加同意書を提出していただいており、その後、617日に契約書案を送付し、契約事務を進めましたが、展示内容が固まるのに時間がかかったことや、相手方が5人連名で、字句を修正・調整する場合、常に5人全員の同意が必要であったことなどから契約締結までに時間を要しました。

 

 

・ 検証委員会の中間報告にあるとおり、最終的に不自由展側と合意したのは、729日となりましたが、契約書の日付は71日付で整理しました。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

その契約書の第1条第2項によれば、不自由展実行委員会は、出品作品の選定、制作、輸送、展示及び撤去に当たっては、芸術監督、チーフ・キュレーター及びキュレーターチーム並びにトリエンナーレ実行委員会と協議の上、適切な方法で行うものとする。」とあるが、検証委員会の中間報告では、「企画、作品選定段階での専門キュレーターの参画はなかった」とされている。

 

 

I 一連の準備は、不自由展実行委員会の委員と芸術監督が行ったとのことであるが、どうしてこのようなことになってしまったのか?(説明を求めます。)

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 検証委員会の中間報告にもあるとおり、不自由展の出展作品については、4月11日のキュレーターミーティングにおいて、キュレーターチームは関与せず、芸術監督と不自由展実行委員会で担当することになりました。

 

 

この時点から、開幕まで不自由展の展示内容については、担当キュレーターがつかず、実務を担うアシスタントキュレーターのみがつくこととなりました。

 

 

 不自由展については、津田監督がやりたいということで選ばれた企画であり、かつ、できるだけ2015年に開催実績のある不自由展側の意向を汲みながら実施したいという津田監督の意向があったことから、担当キュレーターがつかない形になったものであります。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

J 検証委員会の中間報告では、実際の契約締結日は7月29日です。書類上の契約締結日は、71日であり、これは、契約を遡って行ったということであります。それまで出展の作品は通常の契約ならば、搬入が出来ないはずです。どう見てもそうではなかったように思われます。

 

 

契約が成立していないのに特別な許可を与えたのですか?それとも、平然と作家は許可なく搬入したのですか。

 

 

まさか、県が契約前に、荷物を搬入させた許可を出してはいないと思いますが、実態はどうなのですか

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 検証委員会が出した報告書のとおり、「表現の不自由展・その後」の作品展示に関する集荷は、623日から718日にかけて行われており、展示作業は、723日から30日にかけて行われています。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

 この場におられる委員の方も、おかしいなと思われているはずです。重大問題があるのに、契約も成立していないのに、何故、荷物を搬入させる許可を出したんですか?

 

 

K  県営住宅の入居に際して、契約も成立していないのに、荷物を搬入させた例は一切ないと思う。これが県の契約方法なんです。なぜ、契約を締結していないのに荷物の搬入が行われていたのか答弁を求めます!

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 先ほども申し上げましたが、「表現の不自由展・その後」実行委員会からは、5月8日付けで、芸術祭への参加同意書を提出していただいており、その後、契約事務を進めましたが、契約締結までに時間を要しました。

 

 

 一方で、作品の搬入については、他の作家と同様に、トリエンナーレ実行委員会が契約した輸送会社により、展示に間に合うように、運び入れを行ったものであります。

 

 

 トリエンナーレのような国際展へ参加する作家の場合、制作プランが固まるのに時間がかかる場合が多々あります。そうしたことから、事務手続としては、作家から先に「参加同意書」をいただき、展示プランが最終的に固まった段階で「業務委託契約」を取り交わすという方法で実施しております。

 

 

 展示プランが変更するたびに変更契約を締結するのは、作家に対して負担をかけ、また、事務も非常に煩雑となることから、従来からこうした方法で対応させていただいています。

 

 

 こうした方法については、参加作家数が多く、契約事務が膨大な事務量であることも背景にあり、今後、どういうやり方がよいのか、体制も含めて対応を検討してまいりたいと考えています。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

 今の答弁は、この世界では通常なのでしょうが、作家達は、自分の作品を展示してやる意識なんでしょうが、会場提供側としての弱腰、作家側はこれが当り前とする世界を作り変える態度、断る勇気こそが不可欠なんです。

 

 

 私は、こういうやり方では、また同じようなことが起きると思います。改善を求めます。

 

 

次に、同じ契約に関する件でお尋ねします。

 

 

企画展「表現の不自由展・その後」のトラブルもあり、危険性も考えて、大村知事が展示室の公開の中止をさせたこともあり、不当な芸術の表現に対する不当な規制だと、他の出展作家も同調して自主的に公開を中止している。

 

 

この同調作家は、自分の考えに同調する人々に呼びかけて、閉ざした入口の戸ビラに、ベタベタとメッセージを多数張り付けている。

 

 

L  何で、こんな事態となったのか経緯を説明してください。

 

 

  更に、誰と誰がこれを許可したのかをも含め説明してください。(答弁を求めます。)

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 現在、愛知県美術館8階ギャラリーD室の扉等には、来場者のメッセージが記入された用紙が掲示してあります。

 

 

 用紙には来場者自身の「不自由な体験」などが記入されていますが、この取組みは、今回のトリエンナーレに参加している作家有志が主体的に実施しているアートプロジェクトの一つであります

 

 

 実施に当たっては、参加作家有志から要望があり、愛知県美術館から利用許可を受けているトリエンナーレ実行委員会と作家側とで協議を行いました。

 

 

 その際、作家側で来場者対応用のスタッフを配置することや、美術館の学芸員が、美術館の利用上、支障がないように状況を確認し、支障がある場合には、その指示に従っていただくことを相手側に求め、了解していただいております。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

ちなみに、私が書いた貼り紙も貼ってあります。私のメッセージは、「貼紙の「中止」を求めます。本物の自信がある芸術家であるなら…チケットを購入した県民に作品を公開する責任がある。

 

この貼紙の掲示は展示室でやるべきですよ。1人の県民(筒井タカヤ)の声です。」となっています。

 

これは作家の意向にそぐわないからダメなのかと思っていたが、ちゃんと貼っていただいた。同じ意見でなくてもその意見を尊重する姿勢には、暗闇の中に1つの光を見いだしたような気がします。

 

 

M  今回の芸術祭は、「国際芸術祭」ではなく「国際表現祭」に思えて仕方ありません。あいちトリエンナーレ全体の調和を崩すようなこういう事態は、今後、県美術館を含めかかる同様なことを阻止するためにも、再発させてはならんと思います。(所見を求めます。)

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 今回のトリエンナーレについて、「表現の不自由展・その後」に注目が集まり、展覧会としての全体のコンセプトや、他の作家の皆さんの素晴らしい作品に注目が集まりにくい状況と言われることについては、大変残念に思っております。

 

 

 特に開幕してからの3日間、異様な雰囲気の展覧会になったことについては、作家の皆様にも、来場者の方にもご迷惑をかけしたと考えています。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

N更に、

○ 自主閉鎖して展示をしていた作家の数を示してください。

 

 

○ かかる自主閉鎖を認める契約に内容があるのかを明らかにしてください。

 

 

○ このように自主閉鎖した作家は契約違反だとすれば、今後のこともあるから、契約違反の裁判(訴証(訟))をすべきと思うが、県の見解を求めます。(答弁を求めます。)

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 現在、展示を一時中止し、作品を、全くご覧になることができない作家は7組になります。

 

 

 展示の一時中止に関しては、作家との契約書が、このような一時中止を想定していないため、定めのない事項として、双方が協議して決定しております。

 

 

「表現の不自由展・その後」の展示中止に伴い、主に海外作家が、自身の作品の展示中止や展示内容の変更を行ったことについては、広い意味での「検閲」に対する彼らなりの行動の表れであり、自国において絶えず、権力による検閲等と戦っている事情を考慮し、キュレーターと作家が十分に協議を重ねた末の結果であると考えております。

 

 

 双方が協議して対応しておりますが、その中で、国によっては、「展示業務」の解釈が異なっていることもあり、現在、弁護士とも相談しながら、今後の対応を検討しているところでございます。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

お金を払ってトリエンナーレのチケットを買ったものは「観る権利」がある。

 

 

契約をして展示している作家には、「観せる義務」がある。作家の展示作品に盗品や公共の福祉に反するものがある場合は、展示中止などの「自主閉鎖」もあると思うが、そうでなければ、それを怠った作家は、契約上も違約があったことになるわけで、それに対して県は適切な判断をするべきである。

 

 

県がこのことを放任する姿勢を示せば、私が県の不作為に対して県民を代表して訴訟する考えもあることをここの場で表明します。(私はやりますよ)

 

 

O  室長、局長の所見を求めます。

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室長 答弁)

 

委員のご指摘のとおり、来場者の立場からみれば、展示中止によって観られない作品があるということについては、誠に申し訳ないと思っておりますが、先ほど主幹が答弁したように作家から見れば「展示業務」の解釈は国によって異なるという面もございまして、弁護士とも相談しながら対応を検討してまいりたいと思います。

 

 

 

 

 

(県民文化局長 答弁)

 

 この件については、あいちトリエンナーレだけでなく、海外のアーティストが日本の芸術祭、文化的イベントをどう捉えるかという部分にも関わってくる面もありますので、現在、弁護士と相談しているところでございます。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

次に、今週月曜日に「インターネット」及びその他の情報によって現在展示が中止となっている「表現の不自由展・その後」の展示室が、「10月6〜8日」の再展示に向けて協議されることを知りました。

 

 

県議会の代表質問日の前日に、第3回検証委員会の中間報告を出させ、大村知事はその中間報告の都合の良い部分だけを切り取って、県議会の代表質問日において、検証委員会の委員全員が、何んらの条件なしで、「中止」をさせた展示を、検証委員会が再開を中間答申しているがごとく表現をしていることは誠に緻密に計算を覚えます。

 

 

更に、県議会の「一般質問」の日程も終え、この県民文化常任委員会の議論も終えた日程をも考えて、再展示日を決める知事の計算には、ブツブツ県会議員にも言わせる機会すら与えないとする考えには「もう」狡猾だと感心すら致します。

 

 

昭和天皇の肖像をバーナーで燃やす映像や、慰安婦を象徴する少女像などを、「中止」から、一転して再開に向けて動きだしたことで、私共の自宅事務所に親しい友人・後援者までもが反対の声が数多く届いています。

 

 

県が設置した検証委員会は「条件が整い次第、速やかに再開すべきだ」などとする中間報告を出したことは、私自身、第3回検証委員会に公募で参加していたこともあり承知しています。

 

 

しかし、日本国の象徴である天皇や日本人へのヘイト(憎悪)を表したとしかいえない展示であることには変わらない。

 

再開反対者の多くは反省を伴う全面的な見直しなくして企画展を再び再開するなんてとんでもないという趣旨の内容です。(私自身も、同じ考えの1人であります。)

 

 

P  それにしても、検証委員会が示した条件とする意見、即ち、脅迫や攻撃を回避すること、展示方法や解説を改善することであったが、この点の指摘をどのような考え方で再開に向けて協議をしているかを、今一度、詳しくこの場で説明してください。

 

 

また、芸術の名を借りた「反日」政治的な宣伝であるとする悪名は払拭はできるのかについても説明してください。

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 脅迫や攻撃を回避することについてですが、開幕当初、事務局機能をマヒさせた、いわゆる電凸攻撃については、トリエンナーレ推進室及び本庁のコールセンターともに、受信する電話をナンバーディスプレイにするとともに、10分間を限度に対応することとしております。

 

 

また、苦情処理センター以外の部局に苦情電話が入った場合については、1分以内で電話を切ることしております。

 

 

 また、土日、祝日については、電話対応を行わないこととしております。

 

 

 脅迫については、FAXを送った犯人は逮捕、起訴されましたが、脅迫メールについては、被害届をだしたものの犯人はまだ逮捕されていません。脅迫メールは8月21日を最後に確認されていませんが、もし再び届くようなことがあれば、速やかに警察に通報して捜査に協力してまいりたいと考えております。

 

 

 再開した場合の会場の警備については、職員の応援要請や、警察への協力要請により対応してまいりたいと考えておりますが、その人数等については、警備に係る情報にあたることから控えさせていただきます。

 

 

 展示方法や解説については、委員からもお話のあった大浦氏の作品の展示方法の変更や、会場に入る前に作品の背景や解説をするエデュケーションプログラムの導入などを検討しております。

 

 

・ 先に開催した国内フォーラムでは、大浦氏の映像作品をフルバージョンで20分放映しました。 参加者の方からは、20分全てを見ることで作品の印象が変わったというご意見もいただいていますので、作品の丁寧な説明や誤解を受けにくい展示方法を実施していくことが重要であると考えています。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

Q  次に、10/5,10/6両日にあいちトリエンナーレ国際フォーラムを開催するとの決定は、誰が提案し、どの機関で決定をされたものなのか?

 

 

 実行委員会でもって検討し、決定をしたんですか?

 

 

 実行委員会会長である大村知事の提案、決定ですか

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室 主幹 答弁)

 

 今回のフォーラムに関しまして、トリエンナーレ実行委員会では、従来から、国際シンポジウムを会期末に1日開催する計画でございました。

 

 

来場者にお配りしているガイドマップのイベントカレンダーにも、開幕当初から10月6日に開催する旨、記載してあります。

 

 

 8月16日に開催された第1回の検証委員会で国際フォーラムの開催について提案があり、今回のあいちトリエンナーレを巡っては、「表現の自由」について様々な議論が起こっていることから、9月26日に改組した検討委員会との共催で、2日間にわたって、「あいちトリエンナーレ2019国際フォーラム「『情の時代』における表現の自由と芸術」を開催することになりました。

 

 

  なお、トリエンナーレ実行委員会では、予算の範囲内での会期中の事業の増減は、これまでもあり、今回も同様に対応しているところであります。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

本来は実行委員会で決定することではないのか。大村知事の判断だけというのは、理解できない。実行委員会は書面開催でもいいと思う。

 

 

各委員の同意をとるべきであり、そうした上で事務局に一任すべきものである。こうした組織を無視したやり方はいかがなものか。

 

 

 検証委員会だ、次は検討委員会だ、国内フォーラムの開催だ、今後は国際フォーラムだと大村知事の企画展が続々開催され、大村知事への責任を回避させ、いろいろな問題のガス抜きに終止している。

 

 

(これらの検証委員会、フォーラム、検討委員会、国際フォーラムの計画はまったくなかった。この経費は、どこが負担するのですか?県ですか?実行委員会ですか?)

 

 

R  誰も企画予算案も提示や協議及び決定もした経緯がない。どの機関で決定したのか明らかにして欲しい。又、この経費の承認をどこでおこなうのかに付いて明らかにしてください。(答弁を求めます。)

 

 

 

 

 

(県民総務課長 答弁)

 

 検証委員会につきましては、トリエンナーレの会期途中であ  りましたが、今回の件の事実関係を確認し、情報公開する必要性から設置が決まったのであります。

 

 

 知事から直接、美術界や憲法を専門とする方にお話しいただき、委員にご就任いただき、8月16日に第1回の検証委員会を開催しました。

 

 

 検証委員会の議論の中で、国内及び国際フォーラムの開催等が提案され、3回の検証委員会が開催され、9月25日の中間報告に至ったものであります。

 

 

 9月26日からは、検討委員会に改組し、不自由展の再開に向けた具体的な提言や、次のトリエンナーレに向けた提言をいただく予定となっています。

 

 

 こうした検証等に必要な経費については、関係局と執行相談しながら、既決予算の中で、知事にも随時相談しながら進めているところでございます。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

10月1日の中日新聞記事に「韓国」のソウル発(共同通信)で少女像制作の彫刻家「平和を話す機会を得た」との見出しで、企画展「表現の不自由展・その後」の展示再開について、元従軍慰安婦像」を制作した、キム・ウソンさんは「少女像が再び市民と会えるようになりうれしいと述べたとある。

 

 

更に、キムさんは人々と平和について再び大切な機会を得たと歓迎。再開を求める集会を続けてきた人々に感謝している」と語り「デモに参加した日本人は、自国の政府がこうして文化芸術を弾圧・検閲するという事実を許せなかったようだ」と分析した。・・・以上の内容です。

 

 

これこそが「反日ヘイト」の象徴する作家の意図である。デモは、再開反対の方が数が圧倒的だった。又、日本人は自国の政府が文化芸術を弾圧・検閲などする行為がまったくない事実を曲げて伝えている行為こそ「反日」ヘイトなんだ。大村知事は、こうした反日ヘイトに片棒をかついでいると批判されてもいるのです。

 

 

こんな「再開」には私は賛成ができない。局長も、この記事をごらんになっておられるはずだ!

 

 

問題となった出展作家だけに間違ったことをこれ以上拡散しないよう厳重に注意すべきと思う。

 

 

S  局長は、この作家に対し、再度、日本国政府は文化芸術を弾圧、検閲をしていない事実を直接本人に伝えていただきたい。(局長の所見を求める。)

 

 

 

 

 

(県民文化局長 答弁)

 

・ 委員御指摘の新聞記事は私も拝見しました。「デモに参加した日本人は、自国政府がこうして文化芸術を弾圧・検閲するという事実を…」との御指摘だと思いますが、今回のトリエンナーレで改めて実感したことですが、「弾圧」「検閲」の概念は国によって違います。

 

 

 日本では「弾圧」、「検閲」にあたらないと思われる行為も韓国の作家にとっては、「弾圧」、「検閲」に当たると感じられることはあると思いますし、今回、「表現の不自由展・その後」が中止になったことについても「検閲」だと主張する海外作家がいらっしゃったのも事実でございます。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

―読売新聞の記事には―

 

○ 津田監督は「写真」付きでのインタビューにおいて、慰安婦像等の「出展・内容」を事前に公表しなかったのは、混乱を回避した目的があったと公然と語っている。

 

 

㉑ 局長、室長も、大村知事と津田監督のこうした実行委員会無視、県民、県議会軽視を事前に承知していことは明白である。

 

 

この件について、お2人の所見を求めます。

 

 

 

 

 

 

(トリエンナーレ推進室長 答弁)

 

 これまでのトリエンナーレにおきましても、展示作品の具体的な内容につきましては、学芸部門の最高責任者である芸術監督の責任において、キュレーターと作家との調整の中で決定してまいりました。当初予定されていた作品が事前に変更になったり、新作においては、開幕の直前まで制作活動が行われており、どんな作品になるのかわからないという状況もございました。

 

 

 従いまして、トリエンナーレに参加する作家につきましては、適宜プレスリリースを通じて公表しておりましたが、個々の作品につきましては、事前の説明は行っておりませんでした。委員ご指摘のような実行委員会無視や議会軽視では決してございません。

 

 

 また、津田監督が慰安婦像(平和の少女像)等の「出展・内容」を事前に公表しなかったのは、混乱を回避した目的があったと公然と語っている、とのご指摘ですが、当初は前もって公表し、議論を深めたうえで、開幕を迎えたいとの思惑を津田監督は持っておりましたが、展示内容の調整などが続いていたこともあり、事前の公表を控えたものでございますので、ご理解をいただければと存じます。

 

 

 

 

 

(県民文化局長 答弁)

 

 議会の皆様方を始め、関係者の方々に事前に情報提供できなかった事情は、先ほど室長が説明したとおりであります。

 

 

 私といたしましては、繰り返しになりますが、まずは、トリエンナーレの残された会期を、安全・安心に運営できるように全力を尽くしてまいりたいと考えています。

 

 

 あいちトリエンナーレは、「文化芸術あいち百年の軸をつくる」というコンセプトに基づき、本県の文化芸術政策の主要プロジェクトとして位置づけられた事業であります。

 

 

  会期終了後は、これまでの中間報告や、926日に発足した検討委員会から出される予定の、今後の体制等についての提言を踏まえて、どういう形で芸術祭を進めていけばよいのかしっかりと検討してまいりたいと考えております。

 

 

 

 

 

筒井タカヤ議員

 

かつて、日本映画の監督で有名であった黒澤明氏は、「影武者」で、すでに主演者が決まり撮影途中でバッサリ切り、代役で撮影していました。

又、その黒澤監督の横暴な製作費に映画会社の社長がバッサリ切っている。

 

 

今回の件も、津田監督の独善さを切り捨てることが出来なかった大村知事。この事による多大の失墜は、全国各地の芸術祭での悪しき課題を作ったと思います。県と名古屋市の一帯と連携を言ったのは大村知事であるが、自らが、否定をしたと思います。もうこの人物は知事権力座にあって他からの意見すらも聞く姿勢は無い!

 

 

もう一度、私たち自身が、あらためて大村知事の独善ぶりの弊害を検証する時期に来ていることを表明して質問を終えます。

 

 

 

以上です。