令和元年103

     令和元年(9月:県議会) 県民環境委員会(10月3日) 

           <議事録>

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

今年の6月、私と妻のパスポートの有効期限が近づいたため、更新の申請と新しいパスポートの交付を受けるため、愛知県旅券センターに出向きました。久しぶりに向かった旅券センターは、名古屋駅の真上に位置するJRセントラルタワーズの15階へ、一昨年の5月に移転しており、県民にとりまして最高に便利で、大変評判の良い場所にあります。

 

 

 

このような最高の場所に入居するためには、さぞかし高いテナント料を支払うのだろうと心配もしましたが、旅券センターを訪れる人々は年間30万人以上にもなり、大勢の人々が来ていただける集客施設でありますので、施設管理者から様々な配慮をしていただいて、移転することが出来たと伺っております。

 

 

 

私が、旅券センターでパスポートの交付を受けるために出向いた日は、日曜日でした。

夏休みに海外へ行く多くの人々が受領する6月下旬の休日ということもあって、旅券センターには、子供を連れた家族連れの人や若い人、中高年齢の人々など、様々な人が来訪しており、大変混雑していました。

 

 

ふと、周囲を見渡すと疲れ切ったような大勢の人々が、少しイライラしながら、いつ順番が来るのか分からず、ひたすら待っている人々で一杯でした。

今か、今かと、名前を呼ばれるのを待ち続けていました。

 

 

 

私も1時間以上立ち続け、子供連れの若い夫婦に声をかけると、彼らも1時間以上、ここで待ち続けていて、私に「何とかならないのでしょうか、待ち時間予測でもしてくれれば、トイレにも行けるし、買い物や飲食も出来るのに。」と、率直に話をしてくれました。

 

 

 

「そうですか、私が一度、県と掛け合ってみましょう。貴重な声を聞かせてくださって、ありがとうございます。」と申し上げたら「お願いしますよ。」の声でした。

私は、この光景を見ていて自分が県議会議員でありながら、このような状況を放任していたことを恥ずかしくさえ感じた次第です。

 

 

 

突然に、その若い夫婦と子供の名前が大きな声で窓口の女性職員に呼ばれたので、話はそこで終わりました。その夫婦は、子供がトイレにでも行ったのか、その場にいないことに気づき、大声で子供を探して大変な様子でした。

私の番が来て、パスポートを受け取りながら、どうして大きな声で名前を呼ばれたりするのだろう。

 

 

 

また、いつまで待てばよいのか、どうして1時間以上も、ひたすら待ち続けなければならないのか。これでは、トイレにも行けない。

自分の番が過ぎるかもしれないという不安から、どこにも行けない。何とかしなければいけないという思いが強くなりました。

 

 

 

そう言えば、同じような体験をしたことがあります。現在の三の丸クリニック(元の愛知県職員病院)で、お薬が出来ましたと大きな声で何度も呼ばれる聞きなれた人物の名前。その人物は、副知事でした。県職員にお願いをして、薬を手配したのかと思いました。私は、後に「副知事さん、どこかお悪いのですか。」と、お聞きしたら「どこも悪くありませんよ。医者にも行っておりませんよ。」と、真剣に否定なさっていたことを記憶しています。

 

 

 

病気で通院している方や自分の病名を人に知られたくない方であれば、病院内で名前を呼ばれたくないということは、容易に想像できることと思います。同じようなことが、愛知県がんセンターでもありました。私は、当時の愛知県職員病院、がんセンターに対して名前で呼ばないように、受付の番号で呼び出して、窓口で名前を確認するように求め、改善していただきました。がんセンターには、診察の「待ち時間」も表示するように求め、改善していただきました。

 

 

 

旅券センターにおいても同様に、パスポートの交付を受ける方の中にも名前を呼ばれたくない、名前を知られたくないと思っている人は多いと思います。今回、愛知県旅券センターに大きな声で名前を呼ばないように改善を求めました。早速、改善して「番号」で呼出し、窓口で氏名を確認するようにしたとの報告を受けました。(改善に感謝します。)

 

 

 

電光表示板では、現在、申請の時だけは受付番号を表示していますが、パスポートを交付する時は、パスポートをお渡しする準備ができましたよと、知らせる番号表示はありません。法務局等では、出来ましたとの表示(出来ていますよの表示)をすることを行っています。

是非、パスポートをお渡しする準備ができましたよと、番号の表示(電光板)を実施してください。

 

 

 

更に、パスポートをお渡しする準備ができるまでの、待ち時間の電光表示板も作っていただきたい。これは、がんセンター診療室前でも現在、実施してくださっています。待ち時間の予測があれば、安心してトイレに行けますし、食事も買い物も出来るようになるからです。(その見通し、期日の目標を答弁してください。)

 

 

 

 

 

(県民生活課 主幹 答弁)

 

 筒井委員から愛知県旅券センターについて、お話をいただきました。貴重な情報を提供いただきありがとうございます。愛知県旅券センターにおける旅券の1日当たりの平均交付件数は、昨年度、平日が409件、日曜日が917件と、日曜日は平日の約2.2倍でございました。

 

 

 

筒井委員が利用されました6月の日曜日の交付窓口は、とりわけ多くの方にご利用いただき、窓口が混雑しましたことから、長い待ち時間となってしまいましたことを、先ずもってお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。

 

 

 

委員からご指摘をいただきました、旅券を交付する窓口での呼出しにつきましては、お名前の姓をお呼びしておりましたが、本年9月からは、番号による呼出しに変更したところでございます。

 

 

 

また、委員ご指摘の「呼出し番号」、「待ち時間」の表示につきましては、これまでも県民の方々から「利用者のアンケート調査」等で要望がございましたので、今後、予算の範囲内で、年度内を目途として、「呼出し番号」と「待ち時間」の表示ができるよう進めてまいります。

 

 

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

もうひとつ、提案とお願いがあります。現在の旅券センターの室内は、自動車運転免許証を交付する場所と同じような光景のように思えてなりません。私たちが、旅券センターに出向く機会は、5年に1回か10年に1回のことです。パスポートを手にする時の心の中は、海外に行く前のワクワク感で一杯の状態だと思います。

 

 

ですから、旅券センターの雰囲気をもう少し変えていただけないでしょうか。例として、海外の各国の紹介やリゾートの光景を紹介する壁面の映像。更には、現在の海外旅行中の安全情報の映像も必要かと思います。これらを実現するためには、予算が必要です。次に向けた取り組みを求めます。(答弁を求めます。)

 

 

 

 

 

(県民生活課 主幹 答弁)

 

県民の皆様が渡航先の国々で安全で楽しく旅行していただくために、従来から紙ベースで「海外安全情報」を提供させていただいておりますが、外務省からも外務省作成のアニメや大自然による映像を活用した啓発について、依頼されているところでもありますので、県民の皆様に待ち時間を有意義に過ごしていただけるように、壁面に映像機器を設置したり、ポスターやパネルを展示することにより、「海外安全情報」等を提供することなども検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますよう、よろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

筒井タカヤ議員

 

旅券センターについて、それぞれ質問をしましたが、最後に2点要望をいたします。

 

 

@ 番号で呼び出すことや待ち時間の問題などについて改善を求めましたが、これらは法務局やがんセンターでは既に実施されていることです。旅券センターは、大変多くの県民が利用される施設でありますので、県民に寄り添い、常に県民の目線に立って、利用者の利便性向上に向けての取り組みを続けていただきたい。改善のためには、予算が必要になりますが、県民サービスを向上させるために必要な予算は、しっかりと確保していただくことを要望します。

 

 

A 2点目に、旅券センターでは、現在、「利用者アンケート」を行っているとのことですが、常に県民の方々の意見を聴くことが大切だと思いますので、ぜひ常設の「ご意見箱」も設けていただきたい。

 

県民の方々からの率直な意見に常に耳を傾け、今後とも県民サービスの更なる向上に向けた取り組みを続けていただくことを要望して、旅券センターについての質問を終わります。