令和2102

令和2(9:議会)福祉医療委員会

<議事録>

 

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

 

新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴い、一般の総合病院などは感染症患者の受け入れ対応のため手術の延期や患者の受け入れを控えてきたと報道されており、愛知県がんセンターはがんを専門とする病院でありますので、その影響により患者がともすると集中しているのではないかと心配している。

 

・そこでお尋ねですが、コロナ禍における患者の受け入れはどのような影響を受けているか答弁を求めます。

 

 

【管理課課長】

 

がんセンターの患者の状況につきましては、例年に比べて少ない傾向にございます。

集計上、8月までの数字でお答えさせていただきますが、本年4月から8月までの延べ患者数を昨年同期間と比較しますと、入院が58,313人から51,297人となり、12.0%の減、外来が61,070人から57,044人と6.6%の減となっております。

 

また、手術件数は1,454件から1,306件と10.2%の減となっております。

これは、新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴い、県民の皆様の健康診断やがん検診を受ける機会が延期をされたことが影響していると考えております。

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

確かに、私の知る健診機関からの話では、健康診断・検診がこれまで大きく減ったと聞いています。

健康診断・検診の現状はどのようになっているのかお伺いいたします。

 

 

【管理課課長】

 

各種健診において集団で実施するものにつきましては、本年4月に厚生労働省から本県に対しまして、新型コロナウイルス感染症の感染状況が拡大傾向にある地域においては、原則、延期することを管内市町村へ周知するよう事務連絡がありました。

 

また、公益財団法人日本対がん協会が行った調査によるがん検診の状況でありますが、本年4月から7月までの受診者は昨年同期間と比較しますと63.3%の減少と聞いております。

がんセンターでは昨年度の新来患者の98%が医療機関等からの紹介であります。

 

本年4月から8月までの紹介患者数を昨年同期間と比較しますと、医療機関等からの紹介患者数は3,858人から3,042人となりまして21.2%の減となっており、その内、特に健診センターからの紹介につきましては、1,378人から1,040人と24.5%減少しております。

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

2020年のがん死亡数予測は約38万人といわれており、がんは命に直結する病気であります。検診をためらうことでがんの発見が遅れ、大切な命が失われることがあってはなりません。

 

県がんセンターにおいては、これまでどおりしっかりとがん専門医療を行っていただきたいが、先日、がんセンターの看護師が新型コロナウイルス感染症に感染したとの発表がありました。

 

医師や看護師など、患者の受入体制に支障は無かったかどうかお伺いします。

 

 

【管理課課長】

 

がんセンターでは、新型コロナウイルス感染症対策としまして、全職員に対して出勤前の体温測定、マスクの装着や手指衛生の徹底、飲食時の会話の制限、首都圏など流行地域への移動の原則禁止等を図っているところでございます。

 

去る、7月31日に感染が判明いたしまして、8月1日に発表いたしました今回の看護師のケースにつきましては、幸い当該看護師以外の感染者はなく、濃厚接触者も限定することができたため、外来の制限や病棟の閉鎖などの対応をする必要はございませんでした。

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

がんセンターは県立の病院でありますので、コロナ感染対策には万全を期していると思いますが、それでも職員のコロナ感染が発生した。

 

がんセンターには免疫機能の低下した患者が多く受診するが、受付や診察、会計など、患者が集まって密になることがないよう、事前の時間コントロールができないかお伺いします。

 

 

【管理課課長】

 

がんセンターは、予約診療制でございますので基本的には受付、診察や検査の時間はコントロールはされております。

 

しかし、実際には、それぞれの患者さんの状況などによって予定より時間がかかってしまい、患者さんが滞留することもございます。

 

このため、患者さんの密を避けるための対策として、待合の椅子の間隔をとるように座れない席を間に作り×印をした紙を貼るなどしております。

 

また、並ぶ際には間隔を空けた立ち位置が分かるように線を床に引くなど、患者さんが密にならないよう感染対策に努めているところでございます。

 

 

(質問)筒井タカヤ議員

 

がんセンターはがん専門医療においてのすばらしい病院であり、県民の皆様からの期待等も多く寄せられています。

 

一層の患者サービス向上のため、なぜ早急に旧看護宿舎を取り壊し、駐車場等に活用しないのか。前回もお話しましたが、考え方を伺います。

 

【経営課課長】

 

ご指摘の旧看護宿舎については現在使用しておらず、現段階の検討では今後も使用することは考えておりません。

 

将来的に使用しない施設につきましては、修繕等の対象とはせず、いずれ取り壊すことになろうかと考えております。

 

最終的には、旧看護宿舎もがんセンターの施設の一部でございますので、年度末までに策定する長寿命化計画のなかで整理してまいりたいと考えております。

 

 

 

筒井タカヤ議員

 

 

 

もう一度要望させていただきますが、がんセンターは、診療内容や施設を充実させることで、広く県民から信頼されており、実際、多くの患者さんが外来診療にも来ておられます。

 

そのため、週の始めは特に駐車場が大混雑しているのであります。患者サービス向上の観点からも駐車場を早急に確保すべき時なのです。

 

県のシステムでは、予算を確保してから設計、工事と進めていくと思うので、財政当局としっかり話し合い、目処をたてて、そして、旧看護宿舎の取り壊しを早めてもらいたい。そうでないとがんセンター全体の進展もないのです。

 

高橋事業庁長さんは、がんセンターの総長も兼ねておられますので、さらにがんセンターを発展させていくため、一層のご努力とご尽力をお願いしたいと要望いたします。