令和2年3月6日
令和2年2月議会議案質疑
<議事録>
(質問)筒井 タカヤ議員
第2款政策企画費、第1項政策企画費、ジブリパーク推進事業費について
昨年の統一地方選挙(愛知県議会議員選挙)において、大村知事はそれぞれの立場から候補者から応援依頼があり、支援なされておられました。
特に、名古屋市名東区の県会議員選挙においては、選挙期間の9日間の間、ある支援候補応援のため、朝・昼・夜も含めて、12回も名東区で早朝の街頭・演説会に来られ、大村ひであき事務所の事務所員まで常駐、更に街宣車からは、候補者の声に代わって大村知事さんが録音の声で街宣活動するなどなさっておられました。
こうしたことはこれまでにないだけに注目されました。ただ、街頭での大村知事が毎々演説されたジブリパークの推進の内容には、ある意味での意図的な間違ったものがありますので、今後は、同じ誤りをなされないよう求めます。
名東区の議員の中に、ジブリ計画に反対の人がいる。また、愛知県と名古屋市の連携に賛成をしない議員がいるとお話されています。全て、大村知事の街頭や演説会の発言は録画・録音されているから、間違っておりません。
問題は、名東区から選出されている県会議員2名がいますが、ジブリパークに反対している議員はいません。県と市の連携にも反対している議員はいません。
ましてやある議員は何でも反対しているとの発言もありましたが、議会で質問して県の対応をもっと真剣に考えてくださいとのことであります。
あえて、県と市の連携が出来ないような対立をされている人がいるとすれば、河村市長と対立する大村知事、あなた以外に居ません。
これは私の見解ではなく、名東区民、県民の声であることを率直にお伝えします。
本論に入ります。
今、名東区民、名古屋市民、県民からジブリパークの推進について、今一度愛知県としての見解、大村知事への質問が寄せられていますので、順次、お尋ね致します。
最初にジブリパークの整備のあり方について伺います。
テーマパークとしては、千葉にディズニーランド、大阪にはユニバーサル・スタジオ・ジャパンがあります。
更に、近年では豊島園の遊園地を段階的に廃止して、世界で最も小説本として売れ、更に映画化され超有名となった「ハリーポッター」の施設とすると注目されています。
これらは、敷地の約4割を大阪市から借りているユニバーサル・スタジオ・ジャパンを除いては、民間企業が民有地に施設を建設しています。
また、スタジオジブリが関わる同様の事例として、東京都の都営井の頭恩賜公園の森の木々に埋れた地上2階・地下1階の「三鷹の森ジブリ美術館」があります。
この美術館は、三鷹市の文化施設建設構想とスタジオジブリの美術館構想が一致したことにより、実現されたものです。三鷹市が東京都から都市公園法による設置管理許可を受けて、同公園の西園拡張区域(約2万u)に、徳間書店、日本テレビ、スタジオジブリが出資して設立した株式会社ムゼオ・ダルテ・ジブリが44億円をかけて建設し、その後三鷹市に条件付で寄附され、指定管理者である公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団により運営されております。
2001年の開館後は、現在に至るまで、日本各地、世界中からの来館者で連日、予約で満員のようです。(令和2年2月25日〜3月17日まで、コロナウイルスによって休館)。
この美術館が民間資金により整備されたのに対して、ジブリパークは340億円の税金を投入して、県が整備を行うものです。ジブリパークは、県営都市公園だから県が整備する考えだと思いますが、県営都市公園の中にも、小規模ですが、小幡緑地や大高緑地のような県有地に民間企業がそれぞれ遊戯施設などを作り、また作ろうとしているではないですか。
ジブリパークも民間が整備すればよいのではないか、何故340億円もかけて、県有地に県が整備するのかと、県民から質問が寄せられています。
また、これからの日本を取り巻く経済状況は心配な方向に向かっており、愛知県だって、今年、来年、その次の年も財政が厳しい方向にあると考えられる時期だ。ましてやアジア競技大会に要する費用を考えると大変ではないか。大村知事及び県議会は何を考えているのかとの声もあります。
そこで、質問です。
ジブリパークについて、何故、県の費用で整備するのか、県当局の所見を伺います。
次に、ジブリパークへの入場者数について伺います。
先月、2月4日に大村知事から、ジブリパークの来場見込数は年間180万人と発表されました。
東京の三鷹市(都営井の頭恩賜公園内)にある、「三鷹の森ジブリ美術館」では、入場が事前予約制となっており、予約した人以上は入場できませんので、来場者数の想定が容易だと考えられますが、ジブリパークは公園施設の中にあり、来場者数の数え方は容易ではないと思われます。
そこで質問です。
愛知県のジブリパークは、ジブリパークと指定する場所への立ち入りは誰でも自由に入れるのか、また、ジブリパーク内のそれぞれの建物への入場は「予約制」とするのか、さらには、想定来場者数180万人は建物の中への入場者数なのか、お伺いします。
(政策企画局長答弁要旨)
初めに、万博会場であった愛・地球博記念公園において、ジブリパークを県の費用で整備する理由についてであります。
2005年に開催された愛知万博は、その愛称が「愛・地球博」であったように、「自然の叡智」をメインテーマに、人、いきもの、地球に対する「愛」を私どもに示しました。一方、ジブリ作品に一貫して脈々と流れているのも、まさしく、人、いきもの、地球に対する「愛」であり、愛知万博の理念と合致しております。
万博の理念と成果の継承を基盤として、当公園をさらに発展・進化させることは、愛知のみがなし得るミッションです。
このため、万博のレガシーとして「サツキとメイの家」を公園内に残したところ、現在でも来場者は年間10万人を超え、また、万博10周年の2015年に、全国都市緑化フェアにあわせ、全国に先駆けて「ジブリの大博覧会」を当公園で開催したところ、2ヶ月の会期中、約20万人もの来場がありました。
このように、ジブリ作品との親和性が高い当公園において、ジブリの世界を広げていくことは、万博の理念継承へつながるものと考えました。
そこで、スタジオジブリの全面的な協力を仰ぎ、本県の責任において、ジブリパークを公園施設として整備し、本県の財産として、次世代へ永続的に残していくこととしたものです。
ジブリパークの実現にあたっては、本県が事業主体として整備を、スタジオジブリがコンテンツ提供と事業全体の企画監修を、中日新聞社とスタジオジブリが共同で運営会社を設立し運営にあたることとし、この役割分担について、昨年5月に三者で合意したところです。
なお、ジブリパークは、民間が建設・運営するテーマパークとは一線を画し、本県が公園事業として整備することで、入場料金をできるだけ抑えることができると考えております。
本県といたしましては、我が国のオリジナルコンテンツの代表であるジブリ作品に最もふさわしい当公園を舞台にジブリパークを展開し、多くの人を魅了する世界で唯一の公園をめざしてまいります。
次に、ジブリパークへの入場者数についてであります。
ジブリパークは、国内外から老若男女を問わず、多くのお客様にお越しいただき、来場された皆さまに心から満足して帰っていただきたいと考えており、本県が行うハード整備はもちろんのこと、運営面での取組がとりわけ重要となります。
そこで、スタジオジブリと中日新聞社が共同で設立した「株式会社ジブリパーク」に、ジブリパークの管理運営を担ってもらい、民間企業の発想・ノウハウを活かすこととしました。
ジブリパークの運営に必要な経費は、入場料金として、来場者の皆さまからいただきたいと考えており、入場料を徴収するジブリパークのエリアや建物の設定、料金水準、ジブリパークの各エリアへの入場方法や事前予約制の導入など、現在、株式会社ジブリパークにおいて詳細を検討しているところです。
なお、先日、本県が発表しました想定来場者数180万人は、あくまでジブリパーク5エリア内への入場者数であり、実際には、ジブリパークへ入場せず、写真を撮影し、グッズを購入してお帰りになるだけのお客様も、かなり多くおられることと存じます。
そうしたお客様も含め、ジブリパークの来場者お一人お一人が快適かつ安全にお過ごしいただけるよう、ジブリパークに最もふさわしい運営のあり方について、今後、株式会社ジブリパークと詰めてまいります。
※大村知事は質問に対して、一切答弁せず
※再質問について発言の一部の字句の整理あり
(再質問)筒井 タカヤ議員
あなた(知事)が、昨年春の県会議員選挙における支持する候補者を応援する街頭や演説会で話された内容の間違いは、録画を撮っております。
再び同様の発言は止めてください。今後、そのようなことがないようにしていただきたい。地元、名東区の選出された県会議員は精一杯応援してまいります。
協力をしてまいります。今後も名東区選出の県会議員は県市の協調についても一緒になってやってまいります。
知事に質問をしてもかたくなにお答えがありません。この県本会議場でご自分の誤りを認め、お詫びもできませんでしょう。
これ以上議場でもって知事のお詫びの一言をあえて求めません。これで終わります。御自身の胸に留めていただき、今後の御自身の発言をきちんと間違いなきようお願いをしたいと思います。
更に県当局の答弁によってジブリパークの入場者数というのは、建物に入ったカウントではないというふうに理解をいたしました。
問題はジブリパークを見に来た人、又は、たまたま愛・地球博記念公園に来た、あるいはイベントがあったから来た人もいると思う。
となれば、180万人の想定以上の混乱も予想されますので、こういったこともよく考えて、周辺整備、園内整備も含めて、きちんと対応していただきたい。この点について心配しておりますので、答弁を求めます。
(政策企画局長答弁要旨)
想定入場者数について、180万人というのは、あくまでも今回ジブリパークの5エリアへの入場者数ということで、実際には、そのジブリパークに入場せずに、写真を撮影してお帰りになるお客さんもまた別におられますし、また、ジブリパークではなく、愛・地球博記念公園の現状の他の機能に来られる方もおられると思います。ですので、今の愛・地球博記念公園よりもたくさんの方が、この愛・地球博記念公園全体に来られるということを考えており、そのために周辺整備、また、交通渋滞も含めて、全体としてしっかり、スムーズにいくようしっかり考えていきたい。
令和2年3月9日
令和2年2月議会議案質疑
<議事録>
(質問)筒井 タカヤ議員
歳出第7款建設費、第7項都市整備費のうち、愛・地球博記念公園の整備について伺います。
まずは、公園へ向かう県道や駐車場内での案内について伺います。
愛・地球博記念公園外の北側に、このたび1,500台規模の駐車場を整備する計画となっています。
駐車場利用される方の中には、ジブリパークの入場を目的とする方と、それ以外の従来からある愛・地球博記念公園の施設利用を目的とする方がおられます。
この地域を知る者として、次の提案をさせていただきます。
来園される人が迷わず駐車場へ着くためには、公園へ向かう県道に、駐車場の空き状況を知らせる電光板の設置が必要と考えられます。
さらに、1,500台の駐車場は、広大な施設です。広大な駐車場のどこに車を停められる空車スペースがあるのかをお知らせし、スムーズに駐車できるようにすることが重要と考えます。
そこでお尋ねいたします。
来園者に対して、公園へ向かう県道や駐車場内への案内方法はどのように考えていますか。
また、来園者の自家用車が押し寄せることが予想され、道路上の渋滞防止のために、愛・地球博記念公園前の交差点信号機の手前から、直接に1,500台駐車場へ入れる進入路の計画も必要かと考えます。
答弁を求めます。
続いて、ジブリパーク開業後の園内交通等について伺います。
ジブリパークが開業すると、多くの来園者が公園を訪れます。
例えば、新設駐車場に園内バスの発着場を設け、方面別に専用の入口やルートを設けることが最善と考えます。
ジブリパーク方面に園内を移動する手段に、専用バス例えば、ジブリ猫バスの発着場所を設けることによって、行先に迷う混乱や、入口付近の混乱をなくすことができると思うからであります。
そこでお尋ねいたします。
ジブリパーク開業の園内交通等の移動手段についてどのように考えているかをお尋ねいたします。
最後に、ジブリパークの開業に向けた園路改修等について伺います。
来園者の安全の確保が一番重要なこととなります。
来園者が園路を歩く場合、夏の30度から35度の炎天下に歩行する、冬の厳しい寒さの中を歩行するには、園路の途中に休憩できる場所が数ヶ所必要になると考えます。
さらに、園路の幅員12メートルの場所もあれば、その半分の6メートルしかないところもありますが、園内バスの本数が増えれば、これらの園路の拡幅、または拡幅する余地がない場合には、トンネルのバイパスを作る必要があるのではないかと私なりに予想します。
そこでお尋ねいたします。
ジブリパーク開業に併せ、どのような園路改修を行っていくのか。
また、現在提示されているジブリパークの概算事業費に、園路改修に必要となる事業費は入っているかについてであります。
以上、答弁を求めます。
以上です。
(都市整備局長答弁要旨)
はじめに、駐車場の案内方法についてであります。
愛・地球博記念公園への自動車による来園者に対しては、新設する北側の駐車場や、既存の北駐車場、西駐車場などへの誘導を、長久手インターチェンジ付近など、公園へアクセスする比較的遠方の道路上から、運転者にお知らせする案内方法を構築する必要があると考えており、現在検討を進めているところであります。
また、駐車場内での案内方法については、運転者にわかりやすい誘導ができるよう、大規模集客施設の駐車場案内の事例などを参考に、最新の情報通信技術の活用も視野に入れ、研究してまいります。
次に、ジブリパーク開業後の移動手段についてであります。
愛・地球博記念公園では、公園内を歩いて楽しんでいただくことを基本として、ユニバーサルデザインにも配慮し、「人にやさしい公園」となるよう整備を進めてまいりました。
しかしながら、広大な敷地内に公園施設が点在していることから、園内移動を支援するものとして、園内バスの運行も行っております。
ジブリパークが開業しますと、リニモでの来場者や公園北側に新設する駐車場の利用者などにより、公園北口周辺においては今まで以上に多くのお客様をお迎えすることになります。
そのため、公園北口エントランスを、ひと中心の広場空間に再整備するとともに、休憩所の機能を備えた総合案内センターを設置するなど、ホスピタリティの充実を図りながら、来園者をジブリの大倉庫エリア方面へ誘導する、わかりやすい歩行者空間として整備してまいります。
また、園内バスは、移動を補完するツールとして継続してまいりますが、ジブリパークの各エリア間を回遊するお客様の移動の傾向などを考慮しながら、利用者の利便性・快適性の向上やワクワク感が高まるような、移動サービスのあり方を検討してまいります。
最後に、園路改修についてであります。
既存の公園施設やジブリパークをつなぐ園路については、園内バスのルートや運行頻度、園内を回遊する来園者の動線を考慮し、園内に整備する案内所や休憩所の配置などとあわせて、安全性や快適性に配慮した改修計画をとりまとめてまいります。
なお、既存園路の拡幅が必要となる箇所については、自然環境や経済性を考慮し、できる限り樹木やのり面など自然の地形の改変が少なくなるよう検討してまいります。
また、園路は、公園施設間を連絡する施設として必要不可欠なものですので、ジブリパークの事業費には含まれておらず、愛・地球博記念公園整備事業費により改修工事を実施してまいります。
筒井 タカヤ議員
要望させていただきます。
答弁は難しいようですから、要望といたします。
新型コロナウイルスにより、日本の国内の全産業が混乱し、また、世界中が、経済も大きく混乱をしております。
大変厳しいものがあり、今年も来年も、いずれもまだまだ見通しが立っておりません。それは即、日本の国、我が愛知県においても、経済の低下、財政の減少に繋がるものかと存じます。
県民の中には、こういった状況下にあって、ジブリパーク推進に賛否の声があることも事実であります。
楽しい施設、公園づくりは、今、必要だという声もあります。
反面、また、何だか国民の生活が困っているのに、スキー場や遊園地などを建設している朝鮮半島の北の国のような、これに似てないかというような声もあることも知るべきであります。
計画は計画として、慎重な完成時期の検討の必要性もあるかとも想定いたしますが、当局におかれては、慎重にこういったことも検討していただきますよう要望し、質問を終わります。
以上