令和3年6月29日
令和3年(6月:議会)警察委員会
<議事録>
(質問)筒井タカヤ議員
これまでの社会は、出産・育児というライフイベントを迎えた女性が退職せざるを得なかったり、キャリア形成が中断されたり、職域が限定されるなどの問題がありました。
現在、国を挙げて、女性の職業生活における活躍を推進しており、社会全体で女性の採用拡大や働きやすい職場づくり等が進められているところであります。
そこで、県警における女性職員の働きやすい環境整備に向けた方針を伺います。
(警務課長答弁)
県警察でも、女性の採用拡大は、警察に対する様々なニーズに、より的確に応えることが可能になるなど、警察組織の質的強化に資するものであると認識しており、女性の、
・採用及び幹部登用拡大に向けた目標設定
・キャリア形成支援のための計画的な育成
・制度面、施設面における働きやすい職場づくり
について、各種施策を推進しております。
特に委員お示しのとおり、出産、育児に加え、介護などで時間的制約のある職員等に対する支援は重要であり、県警察ではこれらの職員を仕事と家庭生活の両立を支援する対象者と位置付け、上司による対象者への適時適切な面談を義務化しており、面談により得られた情報を組織的に共有して、人事配置に反映させるなどの支援を行っております。
(質問)筒井タカヤ議員
県警はいわゆる「男社会」のイメージが強いが、女性の職業生活における活躍の推進につながる取組はあるか伺います。
(警務課長答弁)
県警察では、職業生活における女性の活躍を推進するためには、男性職員の家庭生活への参加を促進することが重要と考えており、平成28年度から妻の出産補助休暇と男性の育児参加休暇を合わせて「イクメン休暇」と称し、同休暇の取得数を7日間に設定し、完全取得を目指しております。
(質問)筒井タカヤ議員
イクメン休暇の現在の取得率や取得日数について、これまでの推移を含めて伺います。
(警務課長答弁)
平成28年度のイクメン休暇の取得率は88.7%で、平均取得日数は3.5日でした。令和2年度のイクメン休暇取得率は、97.4%であり、平均取得日数は6.1日であったことから着実に増加しております。
今後もイクメン休暇の周知徹底を図り、同休暇の取得しやすい職場環境の醸成に努めてまいります。
(質問)筒井タカヤ議員
育児や介護をはじめとした悩みを抱える職員も多くいると思うが、職員からの申告以外に相談を受ける制度はあるのか伺います。
(警務課長答弁)
県警察では、業務や育児、介護等の悩みや不安等を把握し、個々の状況に応じた支援を行うため、職員の上司を身上指導責任者、身上指導担当者として指定し、職員からの自己申告以外にも随時、面談を行う制度を構築しております。
(質問)筒井タカヤ議員
身上指導の面談はどのくらいの頻度で行っているのか伺います。
(警務課長答弁)
身上指導責任者等は、四半期に1回以上面談を実施することとなっているほか、異動等で、新たに身上指導責任者等となった場合は速やかに面談を実施することと定めております。
(質問)筒井タカヤ議員
女性警察官の採用を拡大するためには、女性幹部がキャリアパスを示して、他の女性警察官や警察官を志望する女性の目標となることが重要であると考えます。
また、女性幹部が増えれば、県民の警察に対する見方も変化してくると思うが、現在の女性幹部の登用状況について伺います。
(警務課長答弁)
現在、県警察における警部以上の幹部の立場にある女性警察官は警視が6名、警部が14名の合計20名であり、所属長として運転免許試験場長に配置しているほか、犬山警察署副署長、警察署課長等に配置しています。
(質問)筒井タカヤ議員
女性の幹部が在籍していることは分かりましたが、警察白書で調べたところ、都道府県警察の地方警察官に占める女性警察官の割合は10年前の平成23年は6.5%、令和2年は10.2%でした。
また、都道府県警察で採用された女性警察官の内、警部以上の人数は令和2年は611人でした。
現時点における愛知県警の女性警察官、女性幹部の割合や今後の目標について伺います。
(警務課長答弁骨子)
県警察における警察官全体に占める女性警察官の割合は本年4月1日時点で約10.5%であります。また、警部以上の全警察官に占める女性警察官の割合は、本年4月1日時点で約1.8%であります。
今後も県警察における女性警察官や女性警察官幹部の割合を高めるために、
・若手の女性警察官を早期に希望する専門分野へ登用して経験を積ませること
で、それぞれの昇任意欲や実務能力に応じたキャリア形成を支援
・出産・育児休業からの復職時には、勤務時間の短縮などが必要な中でも、支援によりキャリアを形成できるポストに配置して不安の解消を図る
・女性の幹部警察官による体験談や、仕事と家庭の両立を支援する各種制度等
の説明など女性がキャリアパスを描きやすいセミナーを開催するほか、
施設面からも女性が働きやすい環境の充実を図るなどの各種施策を積極的に推進してまいります。