日本人の「2人に1人」が「がん患者」となっています!

 

まさか、(自分は!)(自分だけは!)「がん」にはなりたくないと思っている。

 

※今…早期発見で早期治療すれば、助かる時代となっています!

 

※県がんセンター医師・看護師等の職員の“声”を「県議会」で取り上げました。

 

 

 

 

愛知県県議会議員(名古屋市名東区選出) 筒 井 タ カ ヤ

 

 

令和4年9月議会 福祉医療委員会「質問答弁要旨」

2022.10.4

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

この度、公営企業決算特別委員に選任されることになり、まもなく、委員会で審議に入る予定であります。

 

 

 この機会に、県がんセンターに関してお尋ねしてまいります。

 

 

 

 がんセンターの経営状況については、令和元年度は、収益229億円、うち、一般会計負担244,000万円、費用は、2281,000万円で、結果損益は、プラス9,000万円でした。

 

 

 令和2年度は、収益2357,000万円で、うち、一般会計負担金は27億円、費用は、2307,000万円で、結果損益はプラス5億円でした。

 

 

 令和3年度見込は収益2406,000万円、うち、一般会計は276,000万円、費用は、2306,000万円で、結果損益はプラス10億円でした。

 

 

 がんセンターの職員の皆さんの多大な努力がここにあったと思います。

 

 

 愛知県においても新型コロナウイルスによる急激な感染の拡大により、患者さん側が感染を心配して通院・来院者が減少しているとともに、がんセンター職員、医師、看護師、全ての技師、薬剤師及び事務職員の中にもコロナ感染となり、各所において、人員の不足の事態となり、大きな混乱が生じたことで緊急事態となったことも事実です。

 

 

 このような中でも、患者さん第一としての重要な手術が、幾多の課題をかかえつつも、医師・看護師・麻酔科の皆さんの献身的な頑張りもあって、ほぼ順調におこなわれたことに、深く感謝と敬意を申し上げます。

 

 

そこで、まず、新型コロナウイルス感染症の影響についてお尋ねします。

 

 

コロナ感染による診療制限は、どのようなものであったのか、また、診療制限による、患者の来院・診察・治療・手術数の減についてお話ください。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 診療制限の2021年度の現状を申し上げます。

 

 

がんセンターでは2022年1月に職員・患者の新型コロナウイルス感染者が増加し、また、濃厚接触者や出勤困難職員も多数発生いたしました、このため、

 

  1月25日〜2月10日まで内視鏡検査の治療制限を、 

 

  1月27日〜2月10日まで新規外来患者の受入制限を

 

  1月29日〜2月13日まで新規入院患者の受入制限を、

 

  1月31日〜2月14日まで手術の一部を延期いたしました。

 

 

〇 また、患者数及び手術数につきましては、2021年度全体で入院患者数が前年度比6,739人の減少、外来患者数は前年度比4,083人の増加、手術件数は前年度比84件の減少という実績でございます。

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

医師・看護師・検査技師・薬剤師等の感染者の状況と休んだ方のカバーはどんなものであったのかをお話しください。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 2021年度の職員の感染者数は、合計で48名でした。

 

〇 職種別の内訳は、医師10名、看護師29名、診療放射線技師2名、臨床検査技師1名、理学療法士2名、事務等4名です。

 

○ 対応といたしましては、診療の一部制限を行うとともに、勤務シフトの見直しや院内他部署からの応援などにより、残った職員で診療継続に努めました。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

そういった状況の中で、令和3年度の損益は、プラス10億円ということでしたが、その分析を含めて述べてください。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 令和3年度の純損益は、税込みで10.6億円の黒字でしたが、主な要因は、新型コロナワクチン接種事業に係る収支差や、新型コロナウイルス感染症関連の空床補償の補助金などが合計で9.2億円あったものによるものです。

 

○ なお、入院・外来収益については、診療制限などによる入院患者数の減少や処方薬を院外処方にしたことにより、前年度から7.3億円の減収となりましたが、一方、費用である材料費についても、6.2億円減少しており、損益への影響は1.1億円の悪化にとどまっております。

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

新型コロナワクチン大規模接種会場での利益は約7億円ほどと聞いていますが、正確に述べてください。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

〇 大規模接種会場における新型コロナワクチン接種は、1,185,656,923円のワクチン接種料収入に対し、他医療機関医師等の人件費及び旅費等に対する支出が411,231,712円で、その差774,425,211円が利益となります。

 

 

○ なお、支出には、大規模接種に関わった、がんセンター始め精神医療センター及び小児センターなどの正規職員に係る通常の人件費や通信費などの事務費は含まれておりません。

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

ワクチン大規模接種会場での利益などを差し引くと、いかほどの利益があったと解釈していいのでしょうか。お伺いします。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】 

 

 

 

○ 純損益は10.6億円の黒字となりましたが、新型コロナワクチン接種事業に係る収支差7.7億円や新型コロナウイルス感染症関連の空床補償の補助金1.5億円、合計9.2億円の特殊要因を除いた実質的な純損益は1.4億円の黒字と考えております。

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

今後は、県民もコロナ感染はたいしたことではなく、高齢者や病気のある者が重症になるだけとの考えが、拡大傾向となってきております。そうなれば、これまでのようなコロナワクチン大規模接種会場へ来る人も少なくなり、このままでは、ワクチン接種による利益は計上が出来なくなります。

 

 

これについての見解を求めます。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

〇 がんセンターが接種医療機関になっている、名古屋空港ターミナルビルの大規模接種会場についても、2022年9月29日木曜日からモデルナ社のオミクロン株対応ワクチンの接種が始まっております。

 

 

〇 現在は木・金・土曜日の週3日開設しており、木曜日と土曜日は最大700人、金曜日は最大1,000人の接種を予定しておりますことから、がんセンターにおいても被接種者数に応じた医療従事者の派遣を行っております。

 

 

〇 接種希望者が減ってきた場合には、医療従事者の派遣人数を調整するなど、柔軟な対応をしてまいりたいと考えております。

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

次に、県がんセンターの電気料金についてお尋ねします。

 

 

 私の調査では、2021年度は、約2億1,000万円。2022年度は4億円を超える見込みです。

 

 

 私の聞く情報では、10月から電力小売会社はどこも契約に応じず、法に基づく保証として契約電力会社が限定されてしまいます。

 

 

 これによって割引契約もできなくなるため、一般家庭以上の値上がりになると心配の声が届いています。 そこで、お尋ねします。

 

 

これまでの電力会社との契約の実態の経過をお話しいただくとともに、今後の取り組みの見通しについて、小児センター及び精神センターも含め、お話しください。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 電力調達につきましては、3センターとも、毎年10月から翌年度9月までの期間で契約をしています。

 

 

○ 令和3年10月からの契約では、各センターにおいて令和3年7月頃から入札を実施し、小売電気事業者から調達することができました。

 

 

〇 しかし、令和4年10月からの契約における入札では、3センターとも小売電気事業者の入札参加がなく、その後の随意契約のための見積もりに応じていただける業者も無かったため、一般送配電事業者による最終保障供給を利用せざるを得なくなりました。

 

 

〇 そのため、令和4年度電気代は、病院事業全体で前年度比189.8%と大幅に増加することが見込まれます。

 

 

〇 高度で先進的な医療を継続するためには、電力の安定調達が必須でありますが、併せて公営企業としての経済性も重要なので、今後、小売電気事業者からの調達の可能性を調査し、漫然と最終保障供給を利用し続けることがないよう、対応してまいります。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

 厳しい問題があると思う。総力をあげて取り組んでいただかないといけない。

 

 

 最初からこういうことが見込まれていたわけではない。本日のような事態になることを想定してはいなかったと思うが、起きてしまった以上しっかりとした対応を考えてください。強く要望しておきます。

 

 

次に、がんセンターの職員、医師や看護師の皆さんから私の元へ寄せられている事項について数点お尋ねします。

 

 

まず、看護師の配置についてであります。

 

 

今年度の病院全体での看護師の配置と人数の推移について、産休・育休・長期休暇などで勤務していない人数も含め、部門ごとにお答えください。

 

 

これは、看護師不足、充足率が問題とされていますが、本当の実態はもっと深刻になっているのではないかと思っての質問です。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ がんセンターの病院全体の看護師定数403人に対して、産育休等により勤務できない者を除いた9/1現在の実働数は396人となっております。

 

  

○ 部門ごとの状況につきましては、

  外来部門は、定数51人に対する実働数が、4/1時点で51人、9/1時点で55人という推移でございます。

 

 

病棟部門は、定数304人に対する実働数が、4/1時点で299人、9/1時点で294人という推移でございます。

 

 

手術部門は、定数34人に対する実働数が、4/1時点で30人、9/1時点で30人という推移でございます。

 

 

産育休や病気療養で休職中の職員は、配置から外しているため、部門ごとではなく病院全体の人数になりますが、4/1時点で44人、9/1時点で39人という推移でございます

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

それでは、外来部門についてお尋ねします。

 

外科系の外来では看護師が1人しか配置されないことがしばしあると聞いております。

 

 

また、男性の医師が女性患者を診察する場合は、無用なトラブル防止の観点から看護師がつき、女性医師が診察する場合には、看護師不足のために誰も補助に入らず放置が多いとの声もあります。

 

実際はどうなのですか。お伺いします。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 外来部門においては、日々の診療予定に応じて看護師の分担や配置を決めております。

 

 

○ 日々、適切な配置に努めているところではございますが、診療予定などによっては、ご指摘のとおり、外科系の外来において当日の配置が一人になる場合もございます。

 

 

○ なお、診療科によっては、男性医師が女性患者を診察する際に、必ず看護師が入ることとしておりますが、そうしたケース除けば、男性医師・女性医師に関わらず、診療の際に補助が必要となるか否かに応じて配置を検討しており、その結果、女性医師が1人で診察する状況が生じることもございます。

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

外来の看護師の不足から、医師が時々事務職員に患者移動をお願いするケースもあるとの声がありました。

 

 

事務職員に医療行為以外で助けを求めることも、実際に看護師が不足してやむを得ないなら、車いすを押す程度の補助はできないでしょうか。

 

 

これには、契約の変更や事務職員の待遇改善・事故の保障も関係しますがいかがでしょうか。お伺いします。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 外来につきましては、その時々の状況によっては、患者さんを長くお待たせしてしまう場合があります。そうした際には、ご指摘のような対応を行ったケースもございます。

 

○ 看護師の負担軽減は、重要な課題と認識しておりますので、事務職員を始め他の職種へのタスクシフト、例えば、看護師が行わなくてもよい業務について看護助手が行うなど、引き続き検討してまいりたいと考えております。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

次に、手術部門についてお尋ねします。

 

 

 このお尋ねは、県がんセンターで最も需要な手術が順調におこなわれるには、最高の医療の看護師が必要だからのお尋ねです。

 

 

手術室は10室あるものの、現状、フルに稼働できていないと聞いていますが、本当でしょうか。本当だとすれば、どのような理由によるものでしょうか。お伺いします。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 手術室につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大前には、10室稼働を基本に運用してまいりました。現在は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、最大で9床稼働となっております。

 

 

○ この原因としましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、病院全体として、看護師を含む職員の感染に伴う自宅待機や、病床の利用制限などにより、こうした状況となっているものです。

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

次に、病棟部門に関連して、がんセンターのここ数年の病床稼働率の推移についてお尋ねします。

 

 

2019年度、2020年度、2021年度及び2022年度の病床稼働率についてお答えください。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 稼働病床473床に対しての、

 

 

2019年度の病床稼働率は79.3%、

 

 

   2020年度は72.4

 

 

   2021年度は68.4

 

 

   2022年度8月まででは62.2%です。

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

この病床の稼働病床は、看護師の不足からと聞いています。

 

 

 これは本当のことなのでしょうか。お答えください。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 病床数に見合った看護師は配置していますので、令和3年度の病床稼働率、前年度比4.0ポイントの減少は、新型コロナウイルス感染者の増加の影響による入院患者の減少と医師を含めた医療従事者が多数自宅待機になるなどの一時的な診療制限があったことなどが原因です。

 

 

○ また、令和4年度8月まででは、5月に新型コロナウイルス陽性と判明した職員と入院後に陽性と判明した患者が複数名となったことに伴い、新規の入院の受け入れ制限を行ったことなどにより、前年度比で6.2ポイント減少しております。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

表向きの病床稼働率ではなく、制限された病床に対する本当の稼働率はどうなのですか。昨年度と本年度の月別の推移を述べてください。

 

 

 このお尋ねは、看護師の不足でコロナ感染によるがんセンターを知るうえで大切であると思ってのお尋ねです。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ まず、稼働病床数の推移を述べますと、通常、稼働病床473床ですが、令和3年5月29日から、職員に感染者や濃厚接触者が増えても安定的に運営できるよう、職員を効率的に配置し、1病棟を閉鎖していますので、稼働病床422床としています。

 

 

 令和4年1月28日から、コロナ患者を入れるため、1病棟の一部を閉鎖したことから、稼働病床378床としています。

 

 

 令和4年4月17日からは、令和3年5月に閉鎖した病棟を解除し、稼働病床429床としています。

 

 

○ 以上の稼働病床数をもとに病床利用率を計算しますと、令和3年度の4月は73.4%、5月は69.7%、6月は79.2%、7月は78.0%、8月は78.6%、9月は81.5%、10月は85.1%、11月は80.2%、12月は78.0%、令和4年1月は76.7%、2月は56.0%、3月は81.0%でした。

 

 

○ また、令和4年、4月は81.3%、5月は54.9%、6月は73.6%、7月は72.1%、8月は66.9%でした。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

外来や病棟そして手術室を含めて、病院全体で看護師が足りていません。県がんセンターでもアンケート調査等も行われ、今、看護師が訴えている事項、その内容を分析され、何が不満か、改善を求めているのかを詳しく述べてください。

 

 

 また、退職される看護師はそれなりに理由もあると思いますが、分かる範囲内で、その理由をお話ください。

 

 

 そして、これらに対する改善策をどうお考えなのかをお話ください。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 看護師の訴えは、やはり「人手が足りない」という声が多いと認識しております。他に「時間外勤務が多い」「年休が取りづらい」といった声もありますが、これらも人手不足に起因するものと考えております。

 

 

○ また、退職理由につきましては、必ずしも詳細な理由を求めているわけではございませんので、正確な把握はできませんが、結婚や出産育児、親の介護といった理由のほか、転職や病気療養というケースもございます。

 

 

○ なお、「人手が足りない」という状態に陥る原因としましては、年度途中に産育休や休職、退職が生じた場合、補充の看護師をすぐに採用することが困難であり、その結果、「人手が足りない」という状態に陥ってしまうという実態がございます。

 

 

○ そのため、こうした状況の改善策として、県立病院では、年度途中に生じる休退職を見込んで、予め、一定数の過員を配置しているほか、ホームページやハローワークを活用して代替職員の確保に努めているところでございます。

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

現在の看護師の募集方法について正規・非常勤も含めて教えてください。

 

 

 WEBサイトやSNSでの発信も含めて、現役の看護師や看護学生に心に訴えるものがおこなわれているのかについても、現状の取り組みをお話ください。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 看護師の募集につきましては、正規・非常勤ともに、ホームページでの情報発信をはじめ、就職専門誌への掲載や企業展への参加、看護学校・大学における説明会及び、病院見学の実施といった取組みを行っており、看護学生や非常勤を含む転職を検討している方に、県立病院を就職先の候補に挙げてもらえるよう、PR活動に努めております。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

今は、どこでも看護師の奪い合いのような実態が見えています。

 

 

 そこで、お尋ねしますが、手術や入院を制限するよりは、一時的にでも待遇を引き上げて、看護師の人員を確保した方が病院としても、利益が上がり、患者さんの治療・待機日数も減少し効率が良いとの声もあることも事実です。

 

 

 この考えについての所見を求めます。

 

 

 ここで、お役所らしい、美しいお話ではなく、実際に働く看護師側のことも考えて慎重にお話ください。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 県立病院の看護師は県職員、すなわち地方公務員として採用されており、地方公務員制度の枠組みの中では「一時的に」待遇を引き上げることは困難であると考えております。

 

 

○ しかしながら、委員ご指摘のとおり、看護師を含む職員の適正な配置は、良質な医療提供と同時に、経営改善を進める上でも重要な事項であると考えております。

 

 

このことから繰り返しになりますが、様々な機会をとらえて看護師の確保に努めてまいりたいと考えております。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

次に、看護師の待遇は十分なのでしょうかお尋ねします。

 

 

 今、ワクチン接種での看護師の募集を見ていると、手当、給与面で上回っていると聞いています。

 

 

県の大規模接種会場のワクチン接種ではどのようになっているのでしょうか。職員の給与・手当と比較してお答えください。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 大規模接種会場においてワクチン接種業務に従事する看護師につきましては、臨時職員として採用しており、その時給は4,200円となっております。

 

 

○ 一方、県立病院の看護師につきましては、県の給与制度によりその職員の職務に応じた額の給料が支給されているため、比較が難しいところでございます。

 

 

○ ただし、ワクチン接種事業は、時限的なもので、必要最小限に留めるため日々雇用としていること、確実に雇用するため他の医療機関等のワクチン接種に関する雇用条件と遜色ないものとする必要がありますことなどから、県立病院の他の臨時職員と比較して高い金額に設定しているのは事実でございます。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

緊急手術に対する諸手当には、病院間で相違があり、改善を求める声が私の元に届いていますので、お尋ねします。

 

 

がんセンターの手術部門システム集計では、緊急手術の件数が2018年度は約130件、2019年度から2020年度も同じ130件です。

 

 

 小児センターの緊急手術は何件ですか、お話ください。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【経営課課長】

 

 

 

○ 小児センターの緊急手術件数は、2018年度と2019年度は102件、2020年度は129件、2021年度は106件でした。

 

 

○ 緊急手術件数のうち、呼び出しによるものは、2020年度は31件、2021年度は34件でした。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

小児センターでは緊急手術に対する待機手当が看護師と麻酔科医には出ています。

 

 

しかし、ほぼ同程度の緊急手術に対応している「がんセンター」では手当が支給されていないのは事実でしょうか、また、これが事実とすれば、何故なのかお話しください。

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 緊急手術にかかる深夜特殊業務等手当、いわゆる待機手当については、救急患者に対処するため自宅等で待機することを命じられた場合、すなわち待機当番を行った場合に支給されるものでございます。

 

 

○ この手当は、小児センターの3次救急の実施に伴い、待機中に呼び出される確率が高くなる負担を考慮して新たに設定されたものであり、小児センターの緊急手術の実績は先に述べたとおりであります。

 

 

○ これに対しまして、がんセンターの緊急手術につきましては、年間約130件ございますが、このうち、休診日である土日祝日に職員を呼出して対応したものは、10件未満でありました。その際には、従事時間に応じた時間外勤務手当を支給しております。

 

 

○ こうした状況から、現在、がんセンターでは待機当番制を敷いていないため、これに伴う手当の支給も行っていない状況でございます。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

がんセンターでは緊急手術への待機当番制がないとのことです。手術室の看護師の間で緊急手術となっても、なかなか呼び出しの電話にも応えてもらえない状況もあると聞いています。

 

 

がんセンターにも、小児センターと同じように緊急手術への待機当番制を導入し、手術室看護師や麻酔科医にも小児センターと同じ程度の手当を支給するなど、不公平解消のため改善をいただけませんか。

 

 

所見を求めます。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ がんセンターは、救急病院ではございませんことから、現状では待機当番制を敷くことは考えておりませんが、今後、状況に変化が生じた場合には、改めて検討してまいりたいと考えております。

 

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

 もうお互い看護師の仲間は、連絡し合って、がんセンターが看護師に配慮していないとの声もあるほどです。実に不公平だから改善を求めます。

 

 

がんセンターでは外科医が緊急手術を決めてから、看護師参集に1時間以上かかる事態も多いと聞いています。

 

 

 麻酔科では、なんとか献身的な対応もあり、ほぼ1時間以内には参集をしていて、いまのところは問題は出ていないとのことでした。

 

 

 患者さんの側の立場からすると、がんセンターなんとかしていただけないかとの声が聞こえてまいります。

 

 

 

がんセンターに関して、最後に看護宿舎の跡地利用についてお尋ねします。

 

 

 がんセンター内の敷地に元看護師専用の寮が、今、取り壊し解体中のようです。

 

 

 がんセンターが設立の折に、看護師の住宅不安もあり、建設をされたものの、日本の高度成長により、民間賃貸マンション等も建設されたこと、更に、看護師に対する医療への重要性とともに、諸手当を含む賃金が相応に評価され、高い収入が得られるようになり、個人が他からも自由でありたいとの考えで、次々と看護師寮を退出したこと、とともに、施設老朽化もあって、廃止取り壊しに至った経緯があります。

 

 

 さて、看護師寮の取り壊し後は、がんセンターの中・長期の計画も未だ作成もできでいないこともあり、跡地の利用計画は、不明です。

 

 

 今、がんセンターは、毎朝、昼も利用者の車両で長時間の待機、駐車場に入れないことが発生しています。

 

 

 がんセンターの職員利用の車両も多くない、ほぼいつも満車と聞いています。

 

 

  数年前に、がんセンター職員の要望を受けて、実情の調査に出向きましたら、東側の通路に区画線をして、堂々と縦列駐車をしている光景にびっくりしました。

 

 

 かつての古いがんセンター建物内で、火災のボヤがあり、大混乱したことを知る人は、今では私、筒井タカヤだけのようで、皆さん知りません。職場異動や定年退職されたためだと思います。

 

 

 通路を職員の駐車場になんて、とんでもないことで、即、改善・中止していただきました。

 

 

 そこで、お尋ねします。

 

 

県当局は、当面、どのように効率的に看護師寮の跡地を活用されますか。

 

 

 また、職員駐車場が不足していますので、臨時的に舗装し、職員駐車場にしていただけませんでしょうか。お伺いします。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【経営課課長】

 

 

 

○ 看護師宿舎につきましては、現在、解体工事を実施しておりまして、10月末までに建物の解体を完了し、年内に埋まっている杭の撤去などを行い、その後、駐車場整備を実施し、年度内に完了する予定としております。

 

 

○ 駐車場は、医師、看護師等の職員用として76台分確保し、令和5年4月に運用を開始する予定です。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

次に、あいち小児保健医療総合センターについてです。

 

 

 小児センターへのエクスコアの寄贈について新聞等でも報道されておりました。

 

 

報道によると村山小児心臓病センター長は助けを求めている子どもたちを治療してあげられない状況に歯がゆさを感じていた。と述べておられた。

 

 

小児センター開設以来、医師・看護師・麻酔科医等の皆さんが努力なされて、ここまで進行していたのかと感心をしました。

 

 

 今回の寄贈いただけたのもに院内外・患者家族からの要請もあって、もう1台のエクスコアが必要となったと思います

 

 

 

 そこで、お尋ねします。

 

 

重要な救命の医療機器だけに、担当する職員の充足は大丈夫なのかとも思いますが、どのような体制で取り組まれているのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 現在、エクスコア装着中の患者の直接的なケアには、医師及び看護師に加え、機器を管理する臨床工学技士が対応しております。

 

 

○ この他にも、病院で長期間を過ごすことになる患者の成長発達支援の観点から、理学療法士や保育士、栄養士といった様々な職種も関わっております。

 

 

○ 当面は、現状の人員体制で対応する予定ではありますが、エクスコア装着中の患者のケアには通常よりも多くの人員が必要となることは間違いなく、今後、必要な人員をよく見極め、適切に配置してまいりたいと考えております。

 

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

エクスコアは、心臓移植が必要な子どもが重症化した場合にエクスコアを活用して治療をするものですが、私の知識不足だと思いますが、小児センターで小児の心臓移植の実例はあるのでしょうか。

 

 

それだけの移植手術ができる医師が、体制があるとすれば、お話ください。

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 小児センターで心臓移植を実施した実績はございません。

 

 

また、移植手術できる体制にはございません。

 

 

〇 なお、臓器提供については2021年と2022年に2例実績がございます。

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

これからも、進行し発展していく小児センターを強く支援したく思っています。

 

 

 未だ、小児センターでの心臓移植の例がないとすれば、いずれかは心臓移植手術ができるようにとの夢があるのでしょうか。

 

 

それには、まだまだ医師・看護師の専門的な努力が必要です。

 

 

 多分、現在の医療保険ではこれを実施した場合は大きな赤字負担をしいられるのではないかとも考えますが、その点も含めお話をしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

〇 11歳未満の小児の心臓移植ができる医療施設は全国で6カ所のみと、非常に限られているのが現状であります。

 

 

〇 また、小児心臓移植実施施設として認定されるための基本的要件には、心臓移植実施経験のある心臓外科医や麻酔医が常勤していることなどが含まれており、現状、小児センターが小児心臓移植実施施設となることは難しいのではないかと考えております。

 

 

〇 従いまして、赤字になるかどうかについての試算などについても行っていない状況でございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

(質問)【筒井タカヤ委員】

 

 

 

今後、こうした難しい治療を小児センターが大勢の人々の期待に応えていくためにも、愛知県だけではなく、ドクターヘリ等でも運ばれてくる他県にも、それなりに協力・支援を求めることは大切だったと思いますが、どのような所見を持っておられますか、

 

 

 

 

 

 

 

(答弁)【管理課課長】

 

 

 

○ 小児センターは県内の小児3次救急を担う医療機関として、24時間365日、小児・新生児を専門に高度な医療を提供し続けており、その専門性ゆえに、他県からの患者も受け入れておりますけれども、小児救命救急センターの運営など、高度医療の実施に必要な費用については、県から負担金が投入されており、また、人員も措置されているものと考えておりますので、これを超えた協力を他県に求めていくことは、現状の枠組みではなかなか難しいと考えております。