令和7年(愛知県議会:2月)/ 議案質疑
(発言)県会議員 筒井タカヤ
(質問) 筒井タカヤ県議
発言通告に従って、(歳出)第9款/教育・スポーツ費 第10項スポーツ費に付いて・・・お尋ねしてまいります。
〇 来年の2026年に「第20回(愛知・名古屋)アジア・アジアパラ競技大会が開催されます。
2005年の愛知万博と同様に、今回のアジア・アジアパラ競技大会でも、さまざまな、困難な大問題が発生をしていますが、事ここに至っては、
一つ一つの問題解決に当たり、愛知県・名古屋市は、連携を密にして取り組むことが不可欠であるとする観点から、以下についてお尋ねしてまいります。
〇 今回のアジア・アジアパラ競技大会の重大な問題は、「アジア競技大会」に出場する選手一同を迎える「選手村」建設計画は、当初から懸念されていた通り、
いろいろな問題で中止(破綻)となったことで、大村知事(アジア競技大会組織委員会会長)が、急遽、代替案として示されたのが、名古屋市内で行われる競技に出場する6000名の選手に対し、まず「4000名」を収容する巨大クルーズ船を名古屋港(金城ふ頭)に接岸して宿舎とする案。
更に、「2000名」を名古屋港のガーデンふ頭の「元イタリア村」であった場所に港湾の物流に利用されている「コンテナ」を整備(改修)し、宿舎として利用すると発表。この時期に至って、アジアオリンピック評議会(OCA)も、やむなく、これら「代替案」を「了承」したと理解しています。
(本論に・・・入ります)
はじめに、競技に出場する選手の「4000名」が宿泊する巨大クルーズ船を利用すると発表するものの、今もって、どのような「船」なのか、更に、今もっても正式な契約も行われておらず、公表が出来ないとしています。
〇 船名などの公表は、詳細な点の合意が出来ていないため、何も話すことができません・・・ご理解くださいとの「回答」が・・・ずーっと続いています。大丈夫かとの不安の声が出ています。
およそ、今、世界中に運航しているこうした巨大クルーズ船の運航計画は、ほとんどがすでに決まっているのが常識です。
〇 こう考えますと、巨大クルーズ船を「貸し切る」条件は、現在交渉中の「船」以外は・・・ほとんどありません。こうなると、相手側の船主側の意向が有利であることは明白です。
私が危惧するのは、細かい問題で交渉が長引き、競技大会にかかわる人々に不安と心配を与えている。
契約が成立せず、白紙ともなれば、危機的なことになることを大いに心配するのです。
〇 いつ頃になったら、契約が出来て「船名」も含めて船の船内状況が元の選手村の宿舎等と比較をして妥当なのかを知り理解したい。今、公表ができるのか見通しをお示しください。
(答弁を求めます。)
〇 私の知る限りの情報ですが、協議会の組織員に派遣されている県職員と市職員が、交渉中の船に乗船をして、調査されたとのことですが、その「船」は、宿舎として活用する船ですか?
(それとも、同様な規模の船なのか?) (答弁を求めます。)
〇 県と市の職員は共に連携して、同じ日に同一の「船」を乗船していますか?
(答弁を求めます。)
〇 何故、このお尋ねをしたかの理由は、かつて、あいちトリエンナーレ(国際現代芸術展)今の、国際芸術祭において、県と名古屋市は連携せず、
会長の大村知事が、副会長の河村名古屋市長にも、また、県議会・名古屋市会及び報道関係にも㊙扱いで、反日グループとも見られるような団体の反日の象徴と言われる慰安婦像の展示を認めたことで、大混乱したことの想いがあり、このアジア競技大会では、県と名古屋市が協調・連携していることを確認したいとの想いでのお尋ねです。
(答弁を求めます!)
〇 体験乗船をされて、この巨大クルーズ船が、選手の宿舎の代替として、適切だと判断をなさったのか・・・も・・・あわせて、答弁を求めます。
※ 未だに、契約に至っていない理由に問題点があるのならば、その点をお示しください。
(答弁を求めます。)
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
愛知名古屋2026大会における宿泊環境の影響についてお答いたします。
参加する選手の宿泊につきましては、既存の宿泊施設を活用するほか、クルーズ船をホテルシップとして活用することに加え、移動式宿泊施設を利用した宿泊拠点を施設することとします。
クルーズ船の活用に当たりましては、愛知県及び名古屋市から派遣された大会組織委員会の職員が、参考となる船舶に当日に乗船して、船室や船内の設備などを調査し、公平で快適な宿泊環境が提供できるよう、具体的な検討を行っております。
なお、クルーズ船の契約に付きましては、大会組織委員会が仕様に向けた協議・交渉を進めている最中でございますので、具体的な船名や船会社および、課題については、現時点で公表できないことをご理解賜りたいと思います。
(質問) 筒井タカヤ県議
次は、「2000名」を収容するとしている「コンテナ」、即ち、港湾に貨物船が物流を担う鉄製の箱型ボックスを改良して室内を宿舎として利用するコンテナハウスを発表されました。
その点について、質問いたします。
アジア競技大会組織委員会の会長でもある、大村知事が、発表された代替案のもう一つのコンテナハウスについてですが、購入にしてもリースにしてもすでに新聞発表(広報)にあるような快適(改装・備品等が完備された)なコンテナが2000人分も確実に用意できるのでしょうか?
数の確保と改装が必要と考えると、すぐにでも「スタート」しないと間に合わないのではないでしょうか?
(答弁を求めます)
〇 これまで、県の施設(例えば)県薬草園の計画図では植物の育成・展示する大型の温室ドームもありました。また、施設には、園内で栽培された薬草の販売所や薬草やハーブを県民に親しまれる販売店も計画の公表図にありました。
私は、東京都の薬草園を視察して、温室ドームを維持管理するには、年間一億円も必要である旨を指摘すると、温室ドームは消え、予定地は現在、芝生広場となっています。
更に、薬草を販売するには、常時、薬剤師の配置が必要と指摘すると、これも、消えてしまいました。
(当初県民に向けて発表した計画予想図とはまったく別物でした。)
〇 大村知事が発表する県の施設は、公に発表されたイメージより、誇大的要素広告が多いのが事実です。
〇 そこで質問です。今回の選手団のコンテナハウスは、アジア各国の選手が利用されます。
事前の説明とは大違いで、倉庫に押し込められた様だと指摘をされたりしたら、国際問題にもなりかねません。
広報されたものは室内は明るい木製仕様を思わせる内装でキッチン・ベッド・机・イスもありました。
これと同様な設備仕様になると多くの人々は理解しています。
(答弁を求めます)
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
設備につきましては、例えば、木材を使用した温かみのある内装とするなどの工夫を施すほか、ベッドなどの室内備品についても、選手の皆様が、快適に過ごせるよう配慮した仕様とする予定ございます。
(質問) 筒井タカヤ県議
コンテナハウスに限っては、段ボールのベッドになるようなことはありませんね。
(答弁を求めます)
〇 次は、コンテナハウスとして、必要とされる「数」はどれくらいなのか?
2000人収容となれば、単純に「2人用」ならば1000個、「3人用」ならば、666個これだけのコンテナハウスを本当に契約確保ができるとしての確信があっての「発表」と考えます。(見通しをお話ください。)
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
移動式宿泊施設につきましては、一過性の使用とならないよう、大会後の再利用等も考慮しつつ、リース契約を念頭に置きながら、数量・費用等を検討しております。
(質問) 筒井タカヤ県議
昨年のフランスで開催されたオリンピック大会では、真夏の中、空調設備もなく、大きな問題がありました。
〇 アジア競技大会の期間中は、昨年の「例」を考えると、猛暑です。
従来のようなコンテナハウスではなく、断熱や室内の冷房は万全であることを求めます。
更に、この時期は、台風シーズンです。巨大クルーズ船、及び、コンテナハウスへの対応をどのように対処される計画かも、あわせてお尋ねします。
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
台風などの災害時の対応につきましては、関係省庁が定めたルールに従うと共に、関係機関と検討を進めております。
(質問) 筒井タカヤ県議
〇アジア競技大会を運営されている組織委員会は、コンテナハウス等全てを「リース」契約とお考えのようです。
(これは事実ですか?)
また、飲食エリア、フィットネスジムなども設けると公表されていますが、これらの施設も「リース」されるのですか。
(答弁を求めます)
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
ダイニングホールやフィットネスジムなどにつきましても、他の宿泊施設と遜色のないものとなるよう取り組んでまいります。
(質問) 筒井タカヤ県議
〇 一般の県民・市民は「リース契約」は作るよりも安価であると思われます。
しかし、「リース」は使用後の処分を考えなくていいだけで、現実はコンテナハウスを建築するのと同様もしくはそれ以上の費用が必要とも言われています。
なぜならば、リース会社は運搬費・利用後の撤収費、更にコンテナハウスの保管費等の経費も必要で、更に次のイベント等にこれからも数多く活用されるような見通しが、いつもあるわけでありません。こうしたコンテナハウスのリースの依頼も不確定要素があるからです。
こうした条件を考えれば、リース専門の企業に対して「コンテナハウス」を調達依頼するのではなく、幅広く建設会社・港湾事業に関する企業及び民間の企業が所有して活用されているコンテナハウスの現場事務所からの「リース契約」をもって、
アジア競技・パラ競技選手用の宿舎をすでに検討され、打診をなさっておられるのでしょうか。
(答弁を求めます。)
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
現在、移動式宿泊施設については、複数の事業者からの問い合わせやご提案がございますが、まずは、地元や港湾関係者の皆様に丁寧に説明し、ご理解をいただきながら事業を進めていく必要がありますので、
契約や交渉の進展については明らかにできませんが、大会開催に向けて着実に準備を、進めてまいります。
(質問) 筒井タカヤ県議
いずれにしても、契約に確信をもっての一連のコンテナハウスを選手用の宿舎であるとの大村知事による記者発表と考えますが、見通し所見を求めます。
(答弁ください)
〇 今一度、コンテナハウス等の数の確保や内装設備も、大村知事が発表されたイメージ図のように、ベッド・テーブル・イス・照明・空調・トイレ等の、
等しい完備としたものと考えます。今の時点での契約、交渉の進展と、いつ頃を決めて契約する予定かを述べてください。
(答弁を求めます)
コンテナハウスの外壁は...統一カラー塗装と大会ロゴマークをお忘れなきよう求めます。
いずれにしても、アジア競技・パラ競技に出場される選手に対する万全な元の選手村に代わるにふさわしいものであることを心から願っています。
まだ、一年6か月も先の大会開催などと言ってはおられない状況ですと、指摘します。
この選手用のコンテナハウスとクルーズ船や他の宿泊施設と、大きな違いや差があってはいけないと思いますが、どう対処されますか? (これに対する答弁を求めます)
これまでの選手村を建設する計画よりも、代替案として提示された大型クルーズ船とコンテナハウスを借り上げた方が、県市民は総額において、安いように思えますが、そうと言えるのか?
(答弁を求めます。)
未だに、この点に関する総額の予算が、詳細に示されないと、今回の県議会では具体的な予算審議が出来ません。
2025年度の予算のどこに、これが組み込まれているのですか?
(答弁を求めます。)
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
これらの事業は、大会組織委員会が、大会の開催の準備、運営業務の一部として実施いたしますので、その事業費に付きましては、愛知名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会の負担金に計上しております。
また、実施にあたりましては、引き続き、経費の節減・合理化につとめ、経費の精査を図ってまいります。
(質問) 筒井タカヤ県議
詳細を...具体的な「数字」をもって公表・説明がありません。
これは、いったい何のための予算審議なのでしょうか?
この点に付いて、明確な答弁を求めます。
以上、すべての対応には経費(おカネ)が必要です。
今回の県議会に計上されている予算・・・次年度も予想以上の経費(おカネ)が必要となるかと考えます。
具体的な計画予算に付いて・・・答弁を求め、質問を終えます。(以上です)
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
愛知名古屋2026大会に参加される選手の方々が、最適なコンディションで競技に望んでいただけるよう、
地元の皆様のご理解をいただくと共に、大会組織委員会や名古屋市と一体となり快適な宿泊環境の提供に向け、取り組んでまいります。
(再質問) 筒井タカヤ県議
〇 大型のクルーズ船の収容客員は・・・4000名を予定しているといわれています。
その規模は、名古屋市内にあるホテル
※ヒルトンホテル名古屋・マリオットホテル名古屋・名古屋観光ホテル
(460室) (774室) (257室)
ANA金山ホテル・東急ホテル名古屋
(245室) (564室)
を合計した2300室が、巨大なクルーズ船の「客室収容人員」に近いビックリする程の大きな船です。
〇 こうした「巨大なクルーズ船」は、現在では、これ「1つ」に限られている現状なのに、当局は、今もって公表が出来ないとお話されています。不安の声が、日に日に増しています。
〇 私は・・・詳細にわたって、関係各方面(名古屋港(金城ふ頭の岸壁に接岸が出来る船籍調査及び、ヨーロッパ・アジア・日本に来訪した船泊調査・アジア・日本の港湾施設等)に調査した結果を踏まえ、更に
(県市のアジア大会)関係者が「事前」昨年の10月に「香港」まで出張して乗船され沖縄の「那覇港」まで体験調査した巨大クルーズ船を含めて・・・総合調査して、わかりました。
〇 今になっても・・・イタズラに船名を公表せずで、数多くの競技関係者等が今度は大丈夫かとの不安を早く解消すべきです。インターネット等で詳細に・・・船内の客室の内容・すべての施設がどのようなのかを早く知らせるべきであると考えます。
〇間違っているのならば、即 違いますと述べてください。
否定されない場合は間違っていないと確信します。
船名は、 コスタ・セレーナ
船籍は、 イタリア
旅客定員は、3700人
総トン数 114,147GT(竣工・就航は2007年)
金城ふ頭に接岸が出来る吃水(10メートル以内)
14階建ての大型客船です。
一般的に大型クルーズ船というとスイートからカジュアルのルームまで備えた豪華客船のイメージですが、
この「コスタ・セレーナ」の客船は、製造から15年以上経過しており、客室に格差がないほとんどがカジュアルルームのシンプルな客室(例えばアパホテルのような客室)を備えた船です。
このような巨大クルーズ船をよくぞ選択されたことを高く評価するとともに感心しております。
また、船内には、・・・ジャグジー・サウナ・マッサージルーム・トレーニング施設・小規模のプール・娯楽施設もあります。
但し、室内の大きさ、及び、室内にバスルームのある部屋、シャワールームしかない客室・室内の面積の大小はあります。
こうした、客室をどのように検討して、各国の競技連盟、競技団体に競技選手を振り分けの決定をする権限は、大村知事を会長とするアジア・アジアパラ競技大会・組織委員であるようですが、
必ず条件が違うだけに不平不満の声が上がる「きわめて」困難も予想されます。
これをどのように対応(決定)するのかをお尋ねします。
(答弁を求めます)
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
再質問をいただきました。
まず、クルーズ船の件ですけども、活用の可能性がある船舶や船会社名につきましては、今後の船会社との協議・交渉に影響を及ぼす恐れがありますので、現時点では、公表できないということをご理解賜りたいと思います。
また、契約の状況でございますが、宿泊は選手団受け入れの根幹を成すものでございます。また、大会運営にあたっての、他の計画にも影響を及ばせますので、契約の締結については、成立に向けて調整を進めてまいりたいというふうに考えております。
(質問) 筒井タカヤ県議
次に・・・「コスタ・セレーナ」の巨大クルーズ船には、一部お話した、トレーニング施設・サウナ施設・ジャグジー施設があり、競技者(アスリート)にとっては最良の環境があります。
しかし、コンテナハウス等のルームには、全て同等の施設がない。
こうした不平等をどのように解決なさるのかをご答弁ください。
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
クルーズ船とコンテナハウスのサービスレベルの問題ですけども一般的にクルーズ船には、飲食施設・フィットネスなど備わってございます。
移動宿泊施設を活用した宿泊拠点においても、こうしたサービスにつきまして、クルーズ船と遜色ないものとなるよう、取り組んでまいりたいと思っております。
(質問) 筒井タカヤ県議
いずれも・・・限りある予算(おカネ)が必要です。
今回の県議会には、「巨大クルーズ船」及び、「コンテナハウス等」をリースする予算計上が、総額で、どれ程の費用が組み込まれているのか答弁を求めます。
予算が組み込まれていないなら、いつの議会に計上し、審議を求めるのか?
適当な時期になんて言ってはおられない、切羽詰まる状況なのです。
大村知事の答弁を求め、再質問を終えます。
「以上です」
(アジア・アジアパラ競技大会推進局長 回答)
経費に関してですが、移動式宿泊施設等について数量や設備の仕様等を検討しておるところでございまして、期間・時間がかかっております。
これによって、経費等まだお話しできる状況にございませんけども大会の質を保ちつつ、経費の抑制をはかり、簡素で合理的な大会を目指し名古屋市及び大会組織委員会一丸となって準備を進めてまいります。
以上です。