Q1 病院事業庁は県立病院の機能の見直しの一つとして、愛知病院をがんセンターに統合し、がん医療の充実を図っていくとされているが、統合することによりどのようなメリットがあるのか。

A

1・愛知病院をがんセンター総長の指揮下にある病院と位置付けることにより、医師を始めとする医療技術者の人事異動や兼務発令による人的交流が、これまで以上に図ることができる。

2・現在のがんセンターでは医療圏における病床規制などにより整備をすることが難しい緩和ケアー病棟を新たに愛知病院に整備し、愛知県がんセンターとして一体的に活用することにより、愛知県がんセンター全体の機能を高めることができる。

3・愛知病院が新たにがんセンター中央病院や研究所と共同研究を行うなどの連携が強化されることにより、愛知病院のがん医療の一層の充実・強化が期待される。

等のメリットがあると考えております。


 Q2  そうあるならば、総長の職は益々重要になると思うが、病院事業庁としては、愛知病院総合後のがんセンター総長の職をどのように位置づけ、どのような役割を負うものと考えているか。また、がんセンター総長には、どのような人材が必要であると考えているか。

 

A がんセンター総長は、がんセンターの所属長として、が

んセンター全般の管理・運営に当たり、職員を指揮監督す

る職務を担っております。 

 来年度からは、現在のがんセンター病院をがんセンター中央病院、愛知病院をがんセンター愛知病院とし、研究所と連携しながら、一体的にがんセンターを運営することとなります。

総長の役割としては、がんセンター全体の管理・運営は当然のこととして、両病院の医師や医療技術者の交流、研究所との治療研究のための連携など、病院、研究所機能がより向上するための広範にわたる役割を担っていただくこととしており、これまで以上に重要で、職責が重くなるものと考えています。

したがいまして、がんセンター総長には、がん医療に対

する情熱と見識が高く、組織管理能力に長けたリーダーシップのある優秀な人材の登用が必要であると考えています。


 

Q3 ところで、本庁で進められている医師の人事評価制度を病院事業庁でも取り入れていく予定とのことだが、どのような形で進めていくか。

 

A 人事評価制度は、能力・成果重視の新しい評価制度とし  て、平成14年4月から本県に導入され、課長級以上の職員に対して実施されております。

  病院事業庁におきましても、知事部局と同様に医師や研究員を含めた人事評価制度を実施してまいります。


 

Q4 つぎに、がんセンター研究所の研究成果についてでありますが、外部委員会の評価委員会になっているということですが、その委員会はどのように運営されているのか。



A  がんセンター研究所の外部評価委員会の運営についてであります。

がん研究という専門性の高い研究課題につきまして専門家の先生方に研究内容、研究の進捗状況などを評価して頂き、研究方向を適宜修正していくことを目的に外部評価委員会を設けておりまして、概ね5年毎に研究業績を取りまとめた報告書をもとに、外部の専門家の評価をお願いするものでございます。

これまで、平成11年と平成16年の2回、外部評価委員会を開催いたしましたが、世界の最先端の研究に比肩する業績を上げているとの高い評価をいただいたところであります。

 

Q3 また、研究所の外部評価委員会と同じようなことは、病院でも必要と思われるが、病院に対してはどのような形で外からの評価を受けるか。第三者的な評価機関は設けないのか。

 

A  病院への第3者的な評価についてであります。

   質の高い医療を効率的に提供するためには、医療機関自らの努力が最も重要であり、これまでも各県立病院では自己評価を実施してまいりましたが、こうした努力をさらに効果的なものとするために財団法人日本医療評価機構がおこなう病院機能評価を利用いたしております。

これまでに、がんセンター、愛知病院が受審し認定証を受けております。また尾張病院は現在受審中であります。

この病院機能評価は、主に患者の立場に立っての評価となっておりますことから、事業庁の基本であります良質な医療の提供に対し、評価が得られるもので有意義な評価制度と考えており、今後とも自前で設置するのではなく、第三者の目を通して病院を総体的な評価が得られるこの制度を受審していきたいと考えております。